政府の極秘実験として、優秀な遺伝子を集めて誕生した男。
実は彼には似ても似つかぬ生き別れの双子の兄弟がいた。
シュワルツェネッガー、デヴィート共演のコメディ。
ツインズ
TWINS
1988
アメリカ
107分
カラー
<<解説>>
厳選された遺伝子から知力体力ともに優れて生まれた男と、彼とは正反対の劣性遺伝子から生まれた双子の兄弟が出会うという、SF的な設定のコメディ。シュワルツェネッガーとデヴィートという、似ても似つかないデコボコ・コンビが巻き起こす珍騒動を描く。シュワルツェネッガー初のコメディとなるが、コメディ慣れしていないところが、奇しくも「孤島から都会に出てきた男」という役のぎこちなさに合っている。『ターミネーター』から抜けきれていないようなロボットみたいな動きが、いちいち笑わせるのだ。
双子だからというので二人の動作を合わせたり、主演映画のセルフパロディがあったりと、サービス満点の内容だが、ただ笑わせるだけでなく、家族の絆にホロリとさせる場面もしばしば。その物語の感傷的な部分を担っているのが、意外にもデヴィートの演じるビンセントである。はじめは同情しにくかった彼が、しだいに悲劇的な存在に変わっていく。特に、中盤からはじまるルーツ探しのロードムービーのパートは、ビンセントの心に劇的な変化が描かれていて感動的だ。つまり、ダメ人間が人生を肯定してく過程が、本作のもう一つのテーマになっているのである。
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