スポーツメーカとスポンサー契約を結んだ織部金次郎は、
製品のサンドウェッジでシャンクを起こし、友人のゴルファーに怪我を負わせてしまう。
武田鉄矢原作漫画の映画版第4作。
プロゴルファー織部金次郎4
シャンク シャンク シャンク
1997
日本
102分
カラー
<<解説>>
「刑事物語」シリーズに続く、武田鉄矢・自作自演の映画シリーズの四作目。芽の出ないレッスンプロのゴルファー“オリキン”こと織部金次郎が、家族や友人に支えられながら、プレーヤーとして奮起していく姿を描く、人情スポーツコメディ。一作目の監督は杉村六郎がであったが、二作目以降は武田鉄矢がメガホンをとっている。原作もシリーズ通して武田が担当(「刑事物語」ではペンネームの片山蒼名義であったが、本シリーズは武田鉄矢名義)。シリーズには漫画版が存在するが、映画の企画が先だったため、正確には漫画の映画化ではない。安定した人気を得て五作目まで製作された。
本作は沖縄を舞台(後半のみ)にし、ゲスト俳優に高橋ひとみ、林隆三らを迎える。副題の“シャンク”とはゴルフ用語で、クラブを振った方向の直角(体に対しては正面)にボールが飛んでしまうことを言う。試合中にシャンク癖が付いてしまったオリキンが、どのようにしてピンチをどう乗り切るのかを、武田のゴルフ経験者ならではのアイデアで描く。ほぼワン・アイデアであるが、物語を牽引していく力は職業監督顔負けである。笑いに涙と押さえるところはしっかり押さえているので、安心して楽しめる娯楽作に仕上がっている。
<<ストーリー>>
プロゴルファーの“オリキン”こと織部金次郎は、まだ一勝しかしていないものの、断トツのバーディ率を誇っていた。スポーツメーカ“オリオン”の喜屋竹由布は、織部の人気に目をつけ、新製品のサンドウェッジ“ステラ”のイメージ・キャラクターに抜擢。はじめは由布との契約を拒んでいた織部だったが、ガールフレンドの桜子に奨められ、契約を承諾した。織部には離婚した妻のもとに娘がおり、彼女の大学入学費を稼がなければならなかったのだ。
織部はシード権のかかったトーナメントにステラを携えて出場するが、ステラを使ったバンカーショットで、一緒にコースを回っていたゴルファー、阿部の顔面にボールを直撃させてしまった。ステラのたいへんなイメージダウンに頭を抱えた由布は、一年間の契約が切れるまで、織部にゲームに出場しないよう指示するが……。