刑事を引退したドレビン刑事がおとり捜査で刑務所に潜入。
シリーズ第三弾。
裸の銃(ガン)を持つ男 PART33 1/3
最後の侮辱
NAKED GUN 33 1/3
THE FINAL INSULT
1994
アメリカ
83分
カラー
<<解説>>
コメディ製作チーム“ZAZ”が手掛けたテレビ番組「フライング・コップ」を元にした刑事コメディの三作目にして、最終作。監督は全二作に続き、“ZAZ”の一員であるデヴィッド・ザッカー。主演は“ZAZ”製作のおバカ映画『フライングハイ』で、コメディ俳優として花開いたレスリー・ニールセン。本シリーズは彼の代表作となり、彼の主演のコメディ映画は、それほど多くはないものの、軒並み『裸の〇〇を持つ男』と題された。また、ギャグの構造がほとんど同じ、チャーリー・シーン主演の「ホット・ショット」シリーズと双璧をなすシリーズでもあった。
主人公ドレビン警部は、本人はいたって真面目なつもりだが、天性のボケとトラブルを呼び込む才能の持ち主。彼の何気ない行動によって、思いもよらない騒動が起こり、周りの人々が迷惑を被っていく。しかし、本人はそのことにまったく気付いていない。「周囲巻き込み」スタイルのコメディであり、ロマンス・グレイ風で笑わない主人公と、彼の巻き起こす騒動のアホくささのギャップが笑いを誘う。また、ヒット映画の執拗なパロディも本シリーズの特徴である。良く知られた作品のパロディであれば、感性の違いや文化的な背景への依存が比較的少なく、見た目だけで分かりやすいため、まずハズレのない笑いである。
前作のラストでドレビン警部は結婚したため、その続きから物語は始まる。引退していた刑事への復帰、そして、刑務所でのおとり捜査を得て、爆弾テロ犯の大捕り物のクライマックスを描いていくのだが、映画パロディに頼り切った作品であるため、ストーリーはあってないようにものである。とくかく、ギャグの質より量に拘り、空間恐怖症のように隙間があればギャグをねじ込んでいく。それでも一応、ストーリーは破綻していない。
<<ストーリー>>
恋人のジェーンと結婚するために、警察を辞めたドレビン元警部だっだが、ある日、元同僚らから爆弾テロ事件の捜査への協力を請われた。
テロ犯のロッコは、現在、刑務所に服役中。ドレビンは囚人として潜入し、ロッコに近付いて行った。ロッコが企んでいる次の計画を暴き、テロを未然に防ぐのが任務である。
ロッコと親しくなったドレビンは、一緒に刑務所を脱獄するが……。