前回のカラテ・トーナメントでダニエルに敗れた“コブラ会”が復讐を画策。
無意味な争いを避けようしていたダニエルだったが……。

ベスト・キッド3
最後の挑戦

THE KARATE KID PART III

1989  アメリカ

112分  カラー



<<解説>>

ヒット・シリーズの第三弾。ラルフ・マッチオ扮するダニエルが登場する最後の作品となった。第四作目は主人公が少女に交替。監督は、前二作と同じく、『ロッキー』のアヴィルドセン。もちろん、ミヤギ役のノリユキ・パット・モリタも続投。
前作の沖縄決闘編から再びアメリカへ舞台を戻す。第一作のカラテのトーナメントのエピソードに続くストーリーで、ダニエルに門下生を倒されたために、つぶれてしまった道場“コブラ会”の逆襲を描く。次のトーナメントでダニエルを倒そうと企んでいた。当のダニエルには出場する気がなかったが、コブラ会”の執拗にして巧妙な罠にはまってしまう。
過去二度の戦いの勝利で、自身をつけたダニエル。だが、それが過信となり、“コブラ会”の挑発に屈してしまう。そんな彼は、かつての“コブラ会”と大差がないのであった。そして、師匠のミヤギも離れて行ってしまう……結局のところ、苛められた不良をカラテで見返そうという、第一作の展開をなぞっているだけだという批判もあり、実際、その通りなのだが、ダニエルとミヤギのほほえましい師弟愛を見たいという観客の期待には十分応えてくれる。
お断りしておくが、本シリーズはもはや、スポーツ青春ドラマではない。ダニエルとミヤギという恋人同士がくっついたり離れたりを絶え間なく繰り返すメロドラマなのであり、反復や焦らしは様式美と言っても良い。本作においても、物語のすべてが、二人の絆をみたび燃え上がらせるために仕掛けられており、障害を乗り越えて二人が再び一つになったとき、三作にわたって繰り広げられてきた愛の物語がめでたく大団円を迎えるのである。



<<ストーリー>>

前回のカラテのトーナメント大会では、達人・ミヤギの教えを受けたダニエルが、初出場で優勝という快挙を成し遂げた。一方、ダニエルに門下生を倒された道場“コブラ会”は面子をつぶされるかっこうになった。“コブラ会”の代表・クリーズは、次のトーナンメトで復讐をしようと企んでいた。
ダニエルは、もうトーナメントに出場するつもりがなかく、クリーズからの嫌がらせにも耐えていたが、それがガールフレンドのジェシカにまで及んだため、出場を決心することに。ダニエルは再びミヤギに教えを乞うが、喧嘩のためのカラテは教えられないという彼の方針は曲げられなかった……。