殺人ウイルスで世界をばらまこうとするスペクターの企みを阻止するため、
ジェームズ・ボンドはアルプスの雪山で組織の首領と直接対決。
二代目007、ジョージ・レーゼンビーが登場する第6作。
女王陛下の007
ON HER MAJESTY'S SCRET SERVICE
1969
イギリス
142分
カラー
<<解説>>
ショーン・コネリーを継ぐボンド役として、当時既にロジャー・ムーアが内定しいたが、スケジュールが合わなかっため、急遽、ファッション・モデルのジョージ・レーゼンビーが二代目ボンドを演じることになった作品。ボンド・ガールはダイアナ・リグ。監督には、同シリーズの編集やセカンド・ユニット監督を歴任していたピーター・ハントが抜擢された。
今度のスペクターの企みは、殺人ウイルスをばらまき、世界を混乱に陥れること。前作に引き続き、ボンドとスペクターの首領ブロフェルドとの直接対決が行われる。雄大で美しいアルプスの雪山を背景にした華麗なスキー・チェイスが見もの。
比較的原作に忠実に描かれおり、前作と打って変わってシリアスな雰囲気である。スペクターに関する情報提供者から娘との結婚を迫られたボンドが、本気で惚れ込んだ末に結婚してしまうという意外な展開。そして、スパイという職業の非情さを見せた衝撃のラストは、一本の映画として人気も評価も高い。しかし、これまでとかけ離れたボンド像やレーゼンビーの演技がファンに受け入れられず、次作『ダイヤモンドは永遠に』ではショーン・コネリーが復帰することになった。
<<ストーリー>>
イギリス諜報部のジェームズ・ボンドは、退屈な任務の最中、トレイシーという美女と出会った。ボンドはどこか陰のあるトレイシーを放っておけなくなった。
トレイシーの父親は、大犯罪者のボス、ドラコであった。ドラコは、ボンドが追っているブロフェルドの情報を提供。その見返りに、娘を幸せにしてやって欲しいとボンドに迫った。
ドラコの情報をもとに、ボンドは、アルプスにあるアレルギー研究所へ。ブロフェルドの息のかかったこの研究所では、患者を媒介にして殺人ウイルスを世界中にばらまこうという企みがあった。
ボンドは、身分を隠して研究所に潜入するが、正体を見破られてしまい……。