船乗りを夢見る若大将は初めての航海に出るが嵐に遭遇してしまう。
若大将シリーズ第5弾。
海の若大将
1965
日本
99分
カラー
<<解説>>
スポーツ万能の二枚目で音楽の才能も持ち合わせる大学生(シリーズ後半は社会人)“若大将”の活躍を描く、歌あり、笑いあり、恋ありの人気シリーズ。六一年から二十年間の長きにわたり全十八作作られ、主演の加山雄三をスターダムに押し上げた。
本作は、加山のスケジュールの都合により、前作『ハワイの若大将』から二年振りとなった五作目で、舞台は海。やはり、加山には海が似合う。劇中に登場するクルーザーは加山所有の愛船として有名な“光進丸(初代)”である。
ストーリーは、加山演じる若大将が、田中邦衛演じる三枚目青大将(田中邦衛)とちょっとした騒動を起こしながら、作品毎に様々な職業で登場する星由里子演じるマドンナ澄子(シリーズ後半は酒井和歌子演じる節子)と最終的に結ばれるというお定まりのも。青春映画と呼ぶには憚れるほど、毒にも薬にもならない内容だが、ここに描かれる六十年代の風俗や大学生達の気楽な生活は、妙に心地よい。
<<ストーリー>>
東京のとある大学の水産科。水泳部のエースで女性の注目の的で若大将こと田沼雄一は、青大将こと石山新次郎のカンニング騒動に巻き込まれ、停学処分をくらってしまった。
若大将は、停学の期間を利用して、予てよりの夢である航海に繰り出すことにしたが、彼が乗ることになったクルーザー“光進丸”は、偶然にも青大将所有の船だった。さらに光進丸には、若大将がスーパーマーケットで知り合った芦野澄子がこっそり乗り込んでいた。
光進丸は若大将の操舵で八丈島に向けて出港するが、まもなく船は嵐に襲われた。八丈島の手前の島に住む漁師・酒井に助けられ、難を逃れた若大将たちは、お礼に漁業を手伝うことに。その傍ら、若大将は酒井の娘・昌江と仲良くなるが、若大将に気のある澄子は面白くなかった……。