モスラとバトラの宿命の対決にゴジラが参戦。
三つ巴の乱戦を制するのは果たして?
“ゴジラ”シリーズ第19作。

ゴジラVSモスラ

1992  日本

103分  カラー



<<解説>>

1984年版『ゴジラ』から続く平成VSシリーズの4作目。前作『ゴジラVSキングギドラ』とはストーリー的なつながりはないが、『VSビオランテ』から登場するヒロイン三枝未希など、一部の登場人物は続投。当初はゴジラと人類の戦いを描いたシリアスな内容だった新シリーズも、前作はタイムトラベルまで飛び出し、作風がSFファンタジー路線へと変更。本作では、ゴジラ作品への五回目のゲスト出演となる人気怪獣モスラを投入し、ファミリーにアピール。内容もさらにファンタジー要素が強めた。好評を得て、平成VSシリーズ終了後は、モスラのシリーズ化が実現された。
実質、モスラが主役であり、ゴジラは悪役に徹している。調査を理由に、小美人と共に日本に連れてこられたモスラの悲劇を描き、ゴジラとはまた違った態度で人類の身勝手さを体現。特撮に関しては、ラストバトルの舞台となった夜の横浜みなとみらい21の美しさ(この状況で観覧車がライトアップされているのは可笑しいが)が語りぐさに。



<<ストーリー>>

政府からの依頼で、巨大な卵の調査にため、インドネシアのインファント島に分かった冒険家の藤戸は、現地で卵を守る小美人“コスモス”と出会った。卵から島の守り神モスラが誕生する時が近づいていた。
モスラは宿敵の黒いモスラことバトラと戦うことになっていたが、藤戸は、それに構わず、卵を日本へ持ち帰ることに。だが、卵の輸送中にゴジラとバトラが相次いで現れ、藤戸たちは襲われてしまった。そして、怪獣襲撃の最中、卵から孵った幼虫モスラはどこかへ飛び去ってしまった。
藤戸によって日本に連れてこられたコスモスは、企業のマスコットとして働かされることに。姿を隠していた幼虫モスラは、怒り悲しむコスモスに導かれ、彼女らのいる東京を襲うのだった……。