ビリー・ザ・キッドを名乗る老人が語り聞かせる波乱に満ちた過去。
『ヤングガン』の後日談。

ヤングガン2

YOUNG GUNS II

1990  アメリカ

104分  カラー



<<解説>>

ビリー・ザ・キッドを伝説をエミリオ・エステヴェス、キーファー・サザーランドら若手俳優の出演で描き、ヒットした西部劇の続編。監督は、前作のクリストファー・ケインから交代し、ニュージーランドのジョフ・マーフィが抜擢。キャストは、チャーリー・シーンが降板したが、クリスチャン・スレイターが加わり、フレッシュさを維持。
物語は、賞金首として追われるビリーが、かつての仲間で好敵手でもあるパットとの因縁の対決までを、新解釈を加えて描く。現代的な芝居と演出で、西部のアウトローを生き様を青春映画にしてみせた前作だが、本作では、老人に過去を語らせる構成をとることで、儚い青春のきらめきを際立たせることに挑んでいる。アウトローの宿命して、その後日談としては描かれるのは滅びゆく姿であるが、スタイリッシュなアクションは健在しており、滅びの美学が楽しめる作品となっている。



<<ストーリー>>

開拓時代の終わりの頃。ビリー・ザ・キッドを名乗る老人が、弁護士に自分の過去を語り始めた――
1870年代のニューメキシコ。仲間と一緒に牧場荒らしを繰り返し、ならず者として名を馳せたビリー。彼がウォレス知事から賞金を懸けられて追われる身だった頃、彼に憧れる十四歳の少年トムが弟子入りを志願してきた。
かつての仲間、ドクとチャベズが逮捕されたことを知ったビリーは、別の組織を検挙するための証言をする代わりに、自分と仲間の無罪放免をすることを、ウォレス知事に約束させた。だが、その約束が果たされなかったため、ビリーはドクたちを救って逃走。トムもビリーたちの後を追った。
ビリーはメキシコへの逃走資金を得るために、ある牧場を訪ね、牧場主チザムに脅しをかけた。怒ったチザムは私刑団を組織し、ビリーたちを追わせた。私刑団を率いるのは、ビリーのかつての仲間、パットだった……。