カンザスに戻ったドロシーは、地底の王によって壊された
エメラルドシティを元通りにすめため、再びオズの国へと向かう。
「オズの魔法使い」の続編をディスニーが実写映画化。
オズ
RETURN TO OZ
1985
アメリカ
113分
カラー
<<解説>>
ジュディ・ガーランド主演の名作『オズの魔法使』を観ている人はもちろんのこと、観ていなくても、カカシ、ブリキ男、ライオンをお供にした少女ドロシーの冒険の物語を知る人は多いはず。しかし、その後、ドロシーがどうなったのかは、あまり知られていないのではないだろうか。実は、「オズの魔法使い」の物語は、原作者や他の作家により、無数の続編が作られている。本作は「オズの魔法使い」の原作者L・フランク・ボーム自身による公式な続編「オズの虹の国」と第三篇「オズのオズマ姫」をディズニーが実写で映像化したもの。ジュディ・ガーランド版の続編ではないが、新たに世界観を作り直しているので、「オズの魔法使い」の物語を知っている人ならば、誰でも楽しめる作品となっている。
物語は始まりは、ドロシーがオズの国での体験を話したために精神の病を疑われるという、意外にもダークもの。窮地に立たされたドロシーは、謎の少女に導かれてオズの国へ再びトリップ。SFXを駆使して描かれたおとぎの国の美しさは、暗い現実とのギャップを鮮烈に表現。世界観の描き込みだけでなく、絵本の挿絵などでのイメージそのままの愛らしい少女をドロシー役に起用するという点も妥協がない。子供ならずともファンタジーの世界にどっぷりと浸ることができるはず。物語は、お供がニワトリ、ロボット、かぼちゃ頭に変わっただけの焼き直し感が否めないが、スタッフ、キャストのネームバリューに頼らないディズニーの職人魂が光る一作。
<<ストーリー>>
オズの国での冒険を終えてカンザスに戻ってきたドロシーだったが、彼女の話は誰にも信じてもらえなかった。両親から病気だと思われてたドロシーは、叔父の薦めで電気治療を受けさせられることに。治療の直前の夜、ドロシーは見知らぬ少女の手引きで病院を逃げ出すが、そののまま嵐に巻き込まれてしまった。
ドロシーが目覚めると、ニワトリのピリーナと一緒にオズの国に戻っていた。ドロシーはエメラルドシティにスケアクロウを訪ねるが、シティは廃墟と化していた、住民は皆、石に変わってしまっていた。地底の王ノームがエメラルドを奪っていったせいだった。
ドロシーはノームの手下に襲われるが、スケアクロウの遣わしたロボットのティックトックに助けられた。ドロシーはノームの居場所を探るため、ティックトックと一緒に、ノームのことを知る魔女のモンビを訪ねた。が、モンビに顔を気に入られたドロシーは屋敷に囚われてしまった。
ドロシーはモンビの屋敷の中でかぼちゃ頭のジャックと出会った。ドロシーは、ジャックに吹き込んだ“命の粉”をモンビから奪うと、バッファローの置物から空飛ぶ動物ガンブを作りだし、モンブの屋敷を脱出するが……。