恩人の敵討ちに心血を注ぐ後のビリー・ザ・キッドとその仲間たちの活躍を描く西部劇。

ヤングガン

YOUNG GUNS

1988  アメリカ

107分  カラー



<<解説>>

エミリオ・エステヴェス、キーファー・サザーランド、チャーリー・シーンら新世代の俳優の共演による西部劇。伝説的アウトロー、ビリー・ザ・キッドの若かりし頃を、仲間との友情を交えながら描いていく。その後のビリーを描く続編も製作された。
西部劇ではあるが、それからイメージされる男臭さを抑え、現代劇のようなライトな芝居との演出で、等身大の若者の青春を描いているところが新鮮。九十年代前半に起きた西部劇リバイバル・ブームまで数年待たなければならない西部劇不毛の時代に、なぜか突然製作されたという意味でも異色な作品である。
物語はその大半を銃撃戦が占めていて、アクション主導でテンポ良く展開していく。人を撃殺しまくる場面も、ビリーを無邪気で憎めないキャラクターにすることで、血なまぐささを終えている。このようにアクション面でも、これまでの西部劇のイメージを一新し、単純に娯楽活劇として楽しめる作品に仕上がっている。



<<ストーリー>>

開拓時代のニューメキシコ。男たちから追われていたならず者の若者ビリーは。ロンドンからやってきた牧場主タンストールと彼に雇われるガンマンのドクに危ないところを助けられた。タンストールの牧場には、ビリーと同じように拾われた若者たちシャベス、スティーブ、チャーリー、ディックたちが共同生活をしていた。
タンストールから教育を受けたビリーたち六人は、銃の腕の他にも大切なものがあることに気付いていった。ガンマンとして心も体もたくましく成長したビリーたちは、タンストールを師として慕っていた。だが、ある日、タンストールは、対立する悪徳牧場主マーフィにより撃ち殺されてしまった。
ビリーたちは、タンストールの弁護士アレックスから、臨時保安官の権限を与えられた。ビリーたちは、犯人を突き止め、保安官や知事までグルになった陰謀の全容解明に乗り出すつもりだった。だが、弾みで犯人の一人を殺してしまったことをきっかけに、マーフィ一家と壮絶な銃撃戦となってしまった……。