亡き母の遺言に背き結婚することにした男は、
ハネムーン先のベガスでギャンブラーに花嫁を取られてしまう。
花嫁奪還に奮闘する花婿の姿を描くコメディ。

ハネムーン・イン・ベガス

HONEYMOON IN VEGAS

1992  アメリカ

96分  カラー



<<解説>>

ニコラス・ケイジ主演のコメディ。ニコラスでベガスとは言っても、彼がオスカーを得た『リービング・ラスベガス』とはまったく別の作品である。花嫁をギャンブラーに取られるという設定は、同時期に話題となった『幸福の条件』と似ているが、本作の方が先。また、シリアスなロマンスだった『幸福の条件』と異なり、本作は花嫁を取られた不運な男のあたふたとする姿に焦点を当てたコメディとなっている。コニラスは、並みのコメディアンのようにオーバーなリアクションはとらず、持ち前の泣き顔を最大限に生かした自然なリアクションをとる。その自然なりアクションと、彼の身に起きている理不尽な出来事との間のズレが笑いを誘う。タクシー運転手役で登場するノリユキ・パット・モリタとのかみ合わないやり取りや、クライマックスのエルビス軍団との共演など、爆笑というよりは、能天気な可笑しさを狙っているようである。ゆる〜い映画だが、ヒロインにサラ・ジェシカ・パーカー、ギャンブラーに「ゴッドファーザー」のソニー役で有名なジェームズ・カーンとキャストとキャストは何気に豪華。



<<ストーリー>>

私立探偵のジッャクは、「結婚はするな」という母親の遺言がひっかかっていて、独身を通していた。そんな彼も、恋人のベッツィーにせがまれて、ついに結婚することを決心。ジャックとベッツィーは結婚式のためにラスベガスに向った。
ところが、式の前夜、ジャックはカジノで賭博師のコーマンにはめられて借金を背負わされてしまった。はじめからベッツィーを目をつけていたコーマンは、彼女とのデートを要求。ベッツィーは、ジャックのためにコーマンに従うことにした。
数時間の付き合いの約束だったが、ベッツィーはコーマンの優しさにほだされ、翌日、ハワイに向う彼についていってしまった。二人の後を追ったジャックは、ベッツィーを取り戻そうとコーマンの邸に押し入るが……。