探偵の娘と彼女に命を救われたプレイボーイの恋を描く
ロマンティック・コメディ。

昼下りの情事

LOVE IN THE AFTERNOON

1957  アメリカ

130分  モノクロ



<<解説>>

名匠ビリー・ワイルダーが『麗しのサブリナ』に続きオードリー・ヘプバーンを主演に起用。モノクロの映像に映えるオードリーのエレガントな魅力が堪能できる定番作である。共演はすてへにベテランの大スターだったゲイリー・クーパー。クロード・アネの小説「若い娘アリアーヌ」を原作とし、世間知らずの女子学生と名うての中年プレイボーイの意外な恋を描く。
金持ちの中年が娘のような年の学生をたぶらかすといってしまえば下品になってしまうが、前半と後半で立場を逆転させることで、見事にラブ・コメとなった。男女のせないすれ違いと、気持ちの良いクライマックスが仕掛けられた脚本の面白さもさることながら、随所にちりばめられたさりげないユーモアも見とごろ。口説きのシチュエーションとしてクープに楽隊を引き連れさせるなど、プレイボーイのテクニックをキザったらしく見せず、洒落たユーモアに仕立てたところがワイルダーの妙。ストレートな邦題に負けずに観れば、素敵なひと時が過ごせること請け合いの作品である。



<<ストーリー>>

パリ。私立探偵のクロードはある紳士の依頼でその妻の浮気調査中。依頼人の妻の浮気相手は、プレイボーイで富豪のアメリカ人フラガナンだった。妻の浮気の証拠を見た依頼人は、激怒してフラガナンを殺すと宣言。それを聴いたクロードの娘アリアーヌは、依頼人がフラガナンを今まさに撃ち殺そうとしていたのを見つけ、止めに入ったのだった。
フラガナンはアリアーヌのおかげで命拾いをするが、なぜか自分のことを何でも知る彼女に興味を持ち始めた。アリアーヌはフラガナンの自信たっぷりなところがはじめ気に入らなかったが、父の持つ資料で彼のことをさらに調べるうち、しだいに彼に惹かれていった。だが二人が出会ってから間もなく、多忙なフラガナンはパリを発ってしまい、二人は別れることになった……。





<<スタッフ>>