これほど少数が多数を守った戦いはかつてなかったと言われる
ドイツ空軍撃退作戦“バトル・オブ・ブリテン”を描く戦争アクション。

空軍大戦略

BATTLE OF BRITAIN

1969  イギリス

133分  カラー



<<解説>>

1970年にイギリス本土で展開された英独空軍の戦闘“バトル・オブ・ブリテン”を、ローレンス・オリヴィエ、トレヴァー・ハワード、クリストファー・プラマー他豪華キャストで描いた作品。物語は事件の推移を俯瞰的に追った戦記もの体裁をとりながら、イギリスとドイツ双方の表情を捉えていく。西側の戦争映画では通例非人間的な扱いのドイツ兵が、ここでは比較的人間的に描かれているところが特徴。イギリス兵はイギリス人に、ドイツ兵はドイツ人によって演じられ、同じ戦争を戦った両国の立場が均等に描かれている。
実機を飛ばして撮影されたリアルなスペクタクルが最大の見所で、映画の多くの部分が戦闘シーンにさかれている。戦闘機が空中衝突したり、撃墜された戦闘機が地上に墜落したり、基地を空爆したりする一部始終を見せる空中戦は、凄まじいの一言。同じシーンの使いまわしや、他の作品のフィルムの流用もあるのかも知れないが、現在では撮影不可能だろうし、CGを駆使してもここまでの迫力は生み出せないだろう。『トラ・トラ・トラ!』と合わせて観たい作品だ。



<<ストーリー>>

1940年。ナチス・ドイツがフランスを瞬く間に制圧した。イギリスが侵攻を受けるのも時間の問題だった。ヒトラーが出した和平案を蹴ったイギリスは、チャーチル首相指揮の下、ドイツとの戦闘を決意した。
ドイツ軍がフランスで休憩をとっているという情報を得た英空軍は、その猶予をパイロット不足を補うことにあてた。だが、英空軍がレーダ偵察機を所有していると知った独空軍に、空軍基地への一斉爆撃を受けてしまった……。





<<スタッフ>>