キリスト最期の七日間を描くロック・オペラ。

ジーザス・クライスト・スーパースター

JESUS CHRIST SUPERSTAR

1973  アメリカ

108分  カラー



<<解説>>

作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーと作詞家ティム・ライスにより1970年に制作されたロック・オペラのレコード"Jesus Christ Superstar"を映像化した作品。当時既に舞台化もされていたが、映画版はあくまでレコードが原作とされている。今にして思えば、逆サントラとも言える作品である。監督はノーマン・ジュイソン。前作『屋根の上のバイオリン弾き』に次いで本作もミュージカルとなった。
キリストの最期の七日間を描いた物語なのだが、人々に愛を説くことに命を賭したキリストの姿をユダの視点から描いているところが新鮮。また、バスで砂漠にやってきた俳優たちによって演じられる物語であるという設定をとることで、聖人キリストに対して客観的な立場をとっているが、決して貶めるものできなく、むしろ儀式的な導入部からは深い敬意が感じられる。聖書を題材としている宿命として、公開同時は内容に関して大変な物議をかもしたそうだが、単純にエンターテインメントとして楽しむべき作品だろう。華麗でダイナミズムに溢れる歌唱シーンは、美しい以上にとにかくカッコいい。



<<ストーリー>>

灼熱の砂漠に一台のバスが現れた。バスから降り立った俳優たちは、イエスの最期についての物語を演じ始めた――ユダはいつしか人々に崇めるられるようになったただの男イエスに呆れていた。一方、イエスは人々に頼られ過ぎることが重荷となり、疲れ果てていた。彼は既に奇跡を起こす力を失っていたのだから。
ユダヤ教の司祭たちはイエスを危険人物とみなし、彼を処刑する決定を下していた。一人思い悩んでいたユダはイエスを暴走をどうにかしようと決心し、彼をローマ人たちに売ることにした。
ユダの裏切りを感じたイエスは、磔にされるという自分の運命を知り神に祈るが……。





<<スタッフ>>