30年代のニューヨークを舞台に、
影の怪人“シャドー”の活躍を描くファンタジー・アクション。

シャドー

THE SHADOW

1994  アメリカ

108分  カラー



<<解説>>

奇術の世界ではネタ本の著作として知られる作家ウォルター・ギブソンが、20年代に雑誌に発表した怪人“シャドー”は、コミック、ラジオドラマ、舞台などで発展していった人気キャラクターである。30年代から映画も作製されていて、今回が4度目の映画化となるが、日本では馴染みのないキャラクターであり、おそらくは初お目見えということになるのではないだろうか。今回の映画化では、影の存在である主人公の活躍を、90年代に爆発的に発展したVFXを駆使して描く。監督は「ハイランダー」シリーズで注目されたラッセル・マルケイ。スピード感のあるアクションとスタイリッシュな映像、そして、舞台となる30年代ニューヨークのレトロな雰囲気もみどころだ。
このタイミングでの映画化は、シリーズ化されたティム・バートンの「バットマン」の二匹目のドジョウを狙ったとも勘ぐりたくりたくなり、実際、そのゴシック超の世界観や陰のあるヒーロー像など似かよったとこもある。しかし、特徴的なのは、スーパーパワーでスタンドプレイを行う典型的なアメリカン・ヒーローとは違い、以前の活躍で命を助けた人々を仲間につけ、彼らの協力を得ながら事件を解決していくところにある。組織力を持つ一風変わったヒーローは、「バットマン」とはまた違った魅力的や面白さがあり、日本人に受けそうな気もするが、人気は得られず評価もされなかった。



<<ストーリー>>

悪事の限りを尽くしてきたラモント・クランストンは、チベットて聖者にこれまでの罪を報いるチャンスを与えられた。ニューヨークに帰ったラモントは影だけの姿“シャドー”に変身し、催眠術を駆使してギャングと戦っていった。
やがて、シャドーの前に自分と同じ能力を持つチンギス・ハーンの末裔シワン・カーンが現れた。世界制服を企むカーンは原子爆弾でニューヨークを脅迫してきた……。





<<スタッフ>>