亡き父の夢を叶えるため、過酷な犬ぞりレースに挑んだ少年の姿を、
実話に基いて描いたディズニー製作の感動作。

白銀に燃えて

( アイアン・ウィル 白銀に燃えて )

IRON WILL

1994  アメリカ

108分  カラー



<<解説>>

1917年に実際に開かれた犬ぞりケースを基にしたディズニー製作のドラマ。17歳の少年が最年少にして、極寒の雪原での過酷なレースに挑み、様々な困難にぶち当たりながら、完走目指して、とにかく頑張るという話。簡単に言ってしまえば、スポ根ものになるが、ディズニーらしい堅実かつ丁寧な作りにより、素直に感動させる良作に仕上がっている。主人公の自らの意志との孤独な戦いと、真冬の雪原でロケを敢行して撮影された厳しい自然との対比が圧倒的。また、美術や衣装などにも凝り、10年代のアメリカの雰囲気が良く出したことも、実話であることに説得力を与えている。はじめは少年を馬鹿にしていた大人たちが、彼の奮闘ぶりに揺さ振られ、次第に応援するようになる様子など、主人公の周りの反応も良く描かれていて、ありきたりになりそうな物語をうまく盛り上げている。『セブン』、『ユージュアル・サスペクツ』出演直前のケビン・スペイシーが出番は少ないが、少年を応援する側の代表として、手堅い芝居を見せているののも見逃せない。



<<ストーリー>>

1917年。サウスダコタに暮す17歳の少年ウィルは、大学に合格するが、その直後、父親が川に落ちて死んでしまった。大学進学を諦めかけたウィルだったが、父がカナダで開かれる800キロの犬ぞりレースに応募していたことを知った。ウィルは、学費を稼ぐため、また、父のためにレースに出場することを決意した。
レースが開始されると、最年少のウィルは初日から飛ばし、深夜も父から教わった口笛を吹きながら、犬ぞりを走らせた。ウィルが懸命に走っている間、大人たちは、出場者の中で最年少の彼を賭けの対象にしたり、新聞記者のハリーの記事のネタにされた。
ウィルは大方の予想に反する活躍を見せたため、ハリーの記事を通して、瞬く間にアメリカのヒーローとなった。だが、ウィルが負けることに大金を賭けていたレースの後援者アンガスは、自分のチームの選手ボルグに妨害を依頼し……。



<<キャスト>>

[ウィル・ストーンマン]
マッケンジー・アスティン

[ハリー・キングスレー]
ケヴィン・スペイシー

[J・W・ハーパー]
デイヴィッド・オグデン・スタイアーズ

[ネッド・ドッド]
オーガスト・シェレンバーグ

[アンガス・マクティーグ]
ブライアン・コックス

[ホルグ・ギラーソン]
ジョージ・ガーデス

[ジャック・ストーンマン]
ジョン・テリー

[マギー・ストーンマン]
ペネロープ・ウィンダスト

[ド・フォンテーヌ]
ジェフリー・アラン・チャンドラー

[ピーター・スウェンソン]
ジェイムズ・カダー

[ジョー・マクファーソン]
レックス・リン

[マイク・ライリー]
トニー・グリフィン

[バートン]
リチャード・リール



<<スタッフ>>

[監督]
チャールズ・ハイド

[製作]
パトリック・パーマー
ロバート・シュワルツ

[脚本]
ジョン・マイケル・ヘイズ
ジョルジェ・ミリチェヴィク
ジェフ・アーチ

[撮影]
ウィリアム・ウェイジズ

[音楽]
ジョエル・マクニーリー

[美術]
スティーヴン・ストア

[編集]
アンドリュー・ドーファー

[衣装デザイン]
ベティ・マッデン

[キャスティング]
ジェニファー・シャル