窃盗団に盗まれた新型車“ブラック・ムーン”の争奪戦を描くサスペンス・アクション。

ブラックライダー

BLACK MOON RISING

1986  アメリカ

100分  カラー



<<解説>>

『ローリング・サンダー』のトミー・リー・ジョーンズと『ターミネーター』のリンダ・ハミルトンの共演でおくるサスペンス・アクション。新型車“ブラック・ムーン”をめぐり、主人公の仕事人とNASAの科学者を中心に、FBI、企業の警備係、高級車窃盗組織が入り乱れての争奪戦を繰り広げる内容。原案と脚本は、B級映画界きってのアイデアマン、ジョン・カーペンター。「ナイトライダー」を連想させる邦題になっているが、キーとなる車はさして特別な機能のないスポーツカー。そのもそも事件のきっかけというものは、主人公がFBIから入手を依頼されていた犯罪の証拠のテープを隠したのが、たまたま新型車で、さらにそれがたまたま盗まれてしまうという偶然の積み重ね。こうして、新型とは言ってもただのスポーツカーを命をかけて奪い合うというシチュエーションが生み出された。低予算を補うよなかのようなユニークな脚本が興味深く、そのあたりはなかなか楽しめるが、はっきり言って、B級映画マニアやカーペンター・ファン向けの作品なので、眼の覚めるようなアクションやサスペンスは期待しないほうが良い。



<<ストーリー>>

クィントはFBIからの依頼で、ある企業の脱税事件の証拠となるテープを盗み出した。クィントはテープをひとまず、通りすがりの車の中に隠した。それはNASAの科学者アールが巨額を投じて開発した新型車“ブラック・ムーン”だった。
ブラック・ムーンはレストランに展示されることになっていた。だが、車はクイントの目の前で謎の女に盗まれてしまった。車を追いかけたクィントは、それが巨大ビルの中に消えていくのを見た。FBIのジョンソンから期限内にテープを引き渡すよう要求されたクィントは、アールと協力してブラック・ムーンを巨大ビルから取り戻すことに。
まず、クィントは、車強盗の実行犯の女性ニーナに接近するが……。



<<キャスト>>

[クィント]
トミー・リー・ジョーンズ

[ニーナ]
リンダ・ハミルトン

[ライランド]
ロバート・ヴォーン

[アール]
リチャード・ジャッケル

[リンガー]
リー・ヴィング

[ジョンソン]
ババ・スミス

[ビリー]
ダン・ショア

[タイク・タイデン]
ウィリアム・サンダーソン

[アーロン・ジョン]
キーナン・ウィン

[ルイス]
ニック・カサヴェテス



<<スタッフ>>

[監督]
ハーレイ・コックリス

[製作]
ジョエル・B・マイケルズ
ダグラス・カーティス

[製作総指揮/原案]
ジョン・カーペンター

[脚本]
ジョン・カーペンター
デズモンド・ナカノ
ウィリアム・グレイ

[撮影]
ミシャ・サスロフ

[音楽]
ラロ・シフリン

[美術]
ブライアン・ライマン

[編集]
トッド・ラムゼイ