田舎町で一稼ぎしようと企む流れ者の前にとんでもない悪女が現れた。
俳優デニス・ホッパー監督のドラマ。

ホット・スポット

THE HOT SPOT

1990  アメリカ

130分  カラー



<<解説>>

『イージ・ライダー』から監督業もこなしているデニス・ホッパーが、問題作『バックトラック(ハートに火をつけて)』の次に撮った作品。ハリウッド的商業主義に背を向けているかのように、キャストはジェニファー・コネリー他はスター不在、スタッフもほとんど無名である。内容は、ポスト・ニューシネマとでも言うような鬱々としたノワール(暗黒)物で、泥沼にはまっていく男女の姿を、南部の片田舎の熱く淀んだ空気の中に描いていく。個性的で魅力的な登場人物と、それらの間のただれた人間関係が巧妙だ。陰惨な事件を描きながらも、単なるサスペンスとはせず、人間の滑稽さをにじませたドラマとした。ホッパーの達観した人生観が窺える一作だ。



<<ストーリー>>

テキサスの小さな田舎町にやってきハリー・マドックスは、中古車店で自動車のセールスマンになった。彼の目当ては、同じ店で働くグロリアという若い女性だったが、店主ハーショーの妻ドリーに気に入られ、彼女と愛人関係になってしまった。
ハリーは、グロリアがサットンという農園から金を借りているらしいことを知った。ハリーは、グロリアを助けるために、銀行を襲って大金を手にするが、あっさりと警察に捕まってしまった。ドリーのアリバイ証言で釈放されたハリーは、その見返りとして、心臓の悪いハーショーの殺害に手を貸すよう持ちかけられるが……。



<<キャスト>>

[ハリー・マドックス]
ドン・ジョンソン

[ドリー・ハーショー]
ヴァージニア・マドセン

[グロリア・ハーパー]
ジェニファー・コネリー

[ロン・ガリック]
チャールズ・マーティン・スミス

[フランク・サットン]
ウィリアム・サドラー

[ジョージ・ハーショー]
ジェリー・ハーディン

[保安官]
バリー・コービン

[保安官助手]
レオン・リッピー

[ジュリアン・ウォード]
ジャック・ナンス



<<スタッフ>>

[監督]
デニス・ホッパー

[製作]
ポール・ルイス

[製作総指揮]
ビル・ギャヴィン
デレク・パワー
スティーヴン・ウージュレイキ

[原作小説]
チャールズ・ウィリアムズ

[脚本]
チャールズ・ウィリアムズ
ノナ・タイソン

[撮影]
ウエリ・スタイガー

[音楽]
ジャック・ニッチェ

[美術]
ケイリー・ホワイト

[編集]
ウェンデ・ファイファー・メイト

[キャスティング]
ローレン・ロイド
ゲイル・レヴィン