母の出産のため田舎町に預けられた少年のひと夏の思い出と、
彼の登場をきっかけに関係を修復させていく夫婦の姿を重ねて描くドラマ。
愛に翼を
PARADISE
1991
アメリカ
111分
カラー
<<解説>>
フランス映画『フランスの思い出』を『フォエバー・フレンズ』の脚本家がリメイク。父親のいない少年と、子供を失った夫婦。それぞれ求めるものがある者が身を寄せ合い、かりそめの家族となる。やがて、その愛情が本物へ緩やかに変化してい様が癒しと感動を呼ぶ良質のドラマ。彼らか絆を深めるきっかけを与えることになる、ちょっと生意気な少女の存在が、本作を単なるメロドラマ以上のものにしている。
原作ゆずりの人物配置と造形の巧みさはそのままに、感情表現をわかりやすくしたり、夫婦の問題を大きく扱うなど、アメリカ風味にアレンジ。それは、当時、主演のメラニー・グリフィスとドン・ジョンソンは実生活でも一度離婚経験のある夫婦であったことが関係しているのかもしれない。二人の真に迫った芝居も良いが、二人間の緩衝材でもあり、かすがいでもある少年を、イライジャ・ウッドがまだ主演二作目ながら好演。賢く気の利く少年の役が良くハマっている。
<<ストーリー>>
訳あって父親のいない少年ウィラードは、母親のローズマリーが出産する間、“パラダイス”という町に暮らす彼女の友人のリリー・リードのもとへあずけらることになった。だが、ウィラードは、リリーの家庭がおかしくなっていることに気づいていた。宗教にのめり込むリリーと、それを非難する夫のベン。夫婦の仲はすっかり冷めてしまっていたのだ。
ある日、ウィラードは、リリーが墓参りをしているのを見つけた。リリーとベンは事故で子供を失っていて、それが夫婦の関係に影を落としている原因だったのだ。ウィラードがやってきたことにより、ベンに変化が訪れた。彼はウィラードと積極的に遊ぶようになり、リリーとの関係も穏やかになっていったのだ。だが、それも長くは続かず、ある夜、ベンはリリーと死んだ子供のことで言い争いをしてしまい、家を出て行ってしまった……。
<<キャスト>>
[リリー・リード]
メラニー・グリフィス
[ベン・リード]
ドン・ジョンソン
[ウィラード・ヤング]
イライジャ・ウッド
[ビリー・パイク]
ゾーラ・バーチ
[サリー・パイク]
シーラ・マッカーシー
[ローズマリー]
イヴ・ゴードン
[キャサリン・レストン・リー]
ルイーズ・ラサム
[アール・マツコイ]
グレッグ・トラヴィス
[ダーレン・パイク]
サラ・トリジャー
<<スタッフ>>
[原作]
ジャン・ルー・ユベール
(ジャン=ルー・ユベール)
「フランスの思い出」
[キャスティング]
ジョアンナ・レイ
,C.S.A.
[音楽]
デイヴィッド・ニューマン
[衣装デザイン]
リンダ・パラーモ・ドナヒュー
(リンダ・ドナヒュー)
[編集]
エヴァ・ガルドス
デブラ・マクダーモット
[美術]
エヴァリン・サカシ
マーシア・ハインズ
[撮影]
イェジー・ジェリンスキ
[製作総指揮]
ジャン・フランソワ・ルプティ
(ジャン=フランソワ・ルプティ)
テッド・フィールド
ロバート・W・コート
[脚本]
メアリー・アグネス・ドナヒュー
[製作]
スコット・クルーフ
パトリック・パーマー
(パトリック・J・パーマー)
[監督]
メアリー・アグネス・ドナヒュー
<<プロダクション>>
[提供]
タッチストーン映画
[協力]
タッチストーン・パシフィック・パートナーズ1
[製作]
ジャン・フランソワ・ルプティ
インタースコープ・コミュニケイションズ