拷問死した親友の敵を討つため、引退した殺し屋が悪の医師に戦いを挑む。
ブロンソン主演のバイオレンス・アクション。

地獄で眠れ

THE EVIL THAT MEN DO

1998  メキシコ/アメリカ

90分  カラー



<<解説>>

76年の『セント・アイブス』以来、何度かコンビを組んでいるトンプソン&ブロンソンのアクション作。引退した殺し屋である主人公は、最盛期の過ぎたブロンソンの今をあらわしているようだ。そんな彼が死んだ親友の妻と娘のために、マッドサイエンティストに戦い挑む姿を描く物語は、バイオレンスよりも人情話の様相を呈している。ブロンソンの特有の野性味は抑えられているが、その代わり、アメリカが抱いている、近くて遠い中米のイメージをそのまま表したような、とりとめのないうさんくささがぷんぷん。それは、ストーリーの迷走ぶりにも表れている。ラストの悪役のショッキングな処理も血なまぐさく、単なる痛快娯楽アクションとは様子が違う。低迷とは言っても、やはりトンプソン&ブロンソンであり、B級独特のクセとアクのある作品に仕上がっている。やや、マニア向け。



<<ストーリー>>

記者のジョージがある中米の独裁国家を取材中、モーロック医師に拷問をかけられて殺された。ジョージの死を知った親友のホーランドは、引退した殺し屋。彼はモーロックを倒すべく、ジョージの妻リアナとその娘サラと家族を装い、ホンジュラスへ乗り込んだ。
ホーランドたちの行動は、モーロックの手下ランドルフに知られていた。ホーランドは、接近してきたランドルフを返り討ちにして殺すが、暴力を拒絶するジョージの妻から反感を買うことに。
さらにホーランドはモーロックの妹のクレアを誘拐。それに対抗して、モーロック側もサラをさらっていった……。



<<キャスト>>

[ホーランド]
チャールズ・ブロンソン

[リアナ]
テレサ・サルダナ

[モーロック]
ジョセフ・メイハー

[ロムリン]
ホセ・フェラー

[マックス]
ルネ・エンリケス

[ブリッグス]
ジョン・グロヴァー

[ランドルフ]
レイモン・サン・ジャック

[クレア]
アントワネット・バウワー

[アリストス]
エンリケ・ルセロ

[シレロ]
ホルヘ・リューク

[ハウスマン]
ミーシャ・ハウザーマン

[サンティアゴ]
ジョー・セネカ

[マリア]
アンジェリカ・アラゴン

[サラ]
ニコール・トーマス



<<スタッフ>>

[監督]
J・リー・トンプソン

[製作]
パンチョ・コーナー

[製作総指揮]
ランス・フール

[製作補]
ジル・アイアランド
デイヴィッド・プリングル

[原作小説]
R・ランス・ヒル

[脚本]
デイヴィッド・リー・ヘンリー
ジョン・クローザー

[撮影]
ヤヴィア・ルヴァルカバ・クルーズ

[音楽]
ケン・ソーン

[編集]
ピーター・リー・トンプソン

[衣装デザイン]
ポッピー・キャノン