地球人の体内から麻薬物質を抜き取る異星人と
麻薬捜査の刑事の対決を描くSF刑事アクション。

ダーク・エンジェル

DARK ANGEL

1990  アメリカ

91分  カラー



<<解説>>

人間核弾頭ドルフ・ラングレン主演の4作目。ニューヨークを舞台に、市警の麻薬担当刑事と麻薬組織と異星人の麻薬業者の三つ巴の戦いを描く。異星人の目的が人類の侵略や支配などといった大それたものでなく、人間の体から抽出した麻薬物質を集めることであるというのが、SFアクションの佳作『ヒドゥン』を彷彿とさせるユニークな設定だ。ストーリーは、ラングレン扮する刑事が、麻薬事件のおとり捜査をきっかけに、連続猟奇殺人事件に遭遇したり、麻薬に組織に捕まって運び屋をやらされたりするうち、謎の大男が事件に絡んできて、いつのまにか物語は宇宙規模に発展。しかし、いくら大風呂敷を広げても、やっていることはこの時代の流行だった爆発炎上系アクション。最後は、ラングレンが肉体派のキャラを活かし、異星人と殴り合いになるといういつもの展開に。はじめの設定を無視したハチャメチャな内容は、SFファンの逆鱗に触れそうだが、おおらかな気持ちで楽しみたい作品だ。



<<ストーリー>>

ニューヨーク。警官ケインの相棒が麻薬組織のおとり捜査中に殺された。しかも、殺されたのは相棒だけでなく、彼を殺した麻薬組織の手下たちも何者かに殺されていた。ケインはFBIのスミスをと組んで捜査を始め、殺人の現場で見たこことも無い円盤状の凶器を発見した。その間にも、ヘロインを注入された人間が脳内麻薬物質エンドルフィンを抜き取られるという奇怪な殺人事件が続いた。その人間業とは思えない手口は、相棒が殺された事件のそれと同じだった。
麻薬組織のボス、マニングは、手下を殺した犯人を警察と決め付け、ケインたちに挑戦をしてきた。マニングに捕まり、スミスを人質に取られたケインは、ヘロインの運び屋をやらされることに。ケインがヘロインの取り引き現場に向かうと、二人の大男が現われ、その一人にヘロインを奪われてしまった……。



<<キャスト>>

[ジャック・ケイン]
ドルフ・ラングレン

[ラリー・スミス]
ブライアン・ベンベン

[ダイアン]
ベッツィ・ブラントリー

[良い異星人]
マシアス・ヒューズ

[良い異星人]
ジェイ・ビラス

[マローン]
ジム・ヘイニー

[スウィッツァー]
デヴィッド・アクロイド

[ヴィクター・マニング]
シャーマン・ハワード

[ウォーレン]
サム・アンダーソン

[ボナー]
マイケル・J・ポラード

[マクマーフィ]
ジェシー・ヴィント

[鞄のセールスマン]
アル・レオン



<<スタッフ>>

[監督]
クレイグ・R・バクスリー

[製作]
ジェフ・ヤング

[脚本]
ジョナサン・タイドール
レオナード・マス・ジュニア

[撮影]
マーク・アーウィン

[音楽]
ヤン・ハマー

[編集]
マーク・ヘルフリッチ

[衣装デザイン]
ジョセフ・A・ポロ