<<ストーリー>>

大きな工場。工員たちは単純な流れ作業に勤しんでいた。社長は作業所だけでなくトイレにまでカメラを設置し、サボっている工員たちがいないか監視。彼の一声でベルトコンベアーのスピードは調整されていた。社長は、さらなる作業の効率化のため、作業しながら食事が出きる機械の導入を検討。工員の中からチャーリーを指名し、彼を機械の実験台に。ところが、機械は暴走し、チャーリーは散々な目に遭わさせるのだった。
その日の午後おそくのこと。社長は昼間の作業の遅れを取り戻すため、ベルトコンベアーのスピードを限界まで上げることを部下に命じた。スパナーでネジを留める作業に就いていたチャーリーは、速い流れについていけず、そのまま機械の中に吸い込まれてしまった。ベルトコンベアーを逆回転させることで、救出されたチャーリーだったが、ネジを留める動作が止まらなくなり、様子を見に来た社長の秘書をスパナーを振り上げて追いまわす始末。終いに、油さしを片手に工場内を荒らし回ったチャーリーは、ノイローゼと見なされ、病院に連れて行かれるのだった。
やがて、療養を終えたチャーリーは退院した。これから新しい生活が始まるかと思いきや、不況のため工場は閉鎖されていた。あてもなく町を歩いていたチャーリーは、トラックが落としていった旗を拾い、運転手に気付かせようとそれを勢い良く振った。偶然、労働者のデモの先頭に立っていたチャーリーは、警官に扇動者だと勘違いされ、逮捕されてしまった。一方、波止場では、若い娘が貨物船からバナナを盗み出していた。それも、失業中の父に代わり、幼い妹たちを養うためであった。
チャーリーが獄中で生活していたある日の昼食時、刑務所に密輸の麻薬捜査が入った。犯人は捜査官がやってくるのを見て、慌てて麻薬を食卓の塩のビンに入れた。チャーリーは、そうとは知らずに塩のビンを手にとり、自分の食事に振りかけた。麻薬でラリってしまったチャーリーは昼食が終わった後も、牢屋に戻らずに所内をフラフラ。そのうち、ある囚人が脱獄を計った。麻薬のおかけで怖いものがなくなっていたチャーリーは、拳銃をこちらに向ける囚人に挑み、脱獄を阻止した。その頃、波止場の娘の父が失業者の暴動に巻き込まれ、命を落とした。娘と妹たちは孤児となり、法に委ねられることに。だが、娘は役人の隙を見て逃げ出したのだった。
あれからチャーリーは独房で好待遇を受け、快適な獄中生活を送っていた。だが、脱獄を阻止したことが評価され、チャーリーは特赦を受けることに。もう少し刑務所で楽をしたかったチャーリーだったが、就職に便利な郡保安官の推薦状を受け取ると、素直に出所した。まず、チャーリーは推薦状のおかげで造船所で働くことになったが、いきなり大失敗をしてしまい、職場にいられなくなった。やっぱり刑務所に戻ろうと思うのだった。
波止場の娘は、あれから盗みをしながら空腹を満たしていた。その日もフランスパンを盗むが、通りかかった婦人に見つかってしまった。逃げ出した娘は、こちらに歩いてきたチャーリーとぶつかった。チャーリーは娘の事情に気付くと、フランスパンを盗んだのは自分だと主張。盗みの罪で刑務所に戻るためである。だが、目撃者の婦人によって証言は翻され、結局、娘は警官に捕まった。目論見がはずれたチャーリーは、レストランでタダ食いをするところを通りかかりの警官に見せ、自分を現行犯逮捕させた。チャーリーが乗せられた警察の車には、さっきの娘も連行されてきた。娘はしばらく泣いていたが、車がカーブに差し掛かった瞬間に車を飛び降りた。一緒に車から転落したチャーリーは、娘に誘われるまま、逃走することにしたのだった。
手を取り合って追っ手をまいたチャーリーと娘は意気投合。二人で暮す理想の家の夢を語ったチャーリーは、家を手に入れるために、再び働くことを決意した……。



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