第二次大戦前夜の上海を舞台にギャングと脱走兵の友情を描くアクション。

上海グランド

新上海灘
SHANGHAI GRAND

1996  香港

97分  カラー



<<解説>>

83年のテレビシリーズ「上海灘」を映画化した作品。一人のヒロインをめぐる、二人の男のあつい友情と対決を描く香港フィルム・ノワール。オリジナルではチョウ・ユンファが演じていた主人公の一人を、今は亡きレスリー・チャンが演じる。もう一人の主人公はアンディ・ラウが演じ、香港二大スターの競演となった。加えて、後の韓流スター、チョン・ウソンがチョイ役で出演している。
ギャングの跋扈する古き30年代の上海の町並みが、ディテール豊かに再現されていて、一見すると重厚な大河ロマンといった感じである。しかし、見た目とは裏腹に芝居のテンションがやたら高く、アクション色も強い。製作がツイ・ハークと言えば、さもありなんといったところだ。三章立の一章につき一人の登場人物にスポットを当てて描きながら、一つの大きなドラマを紡ぎだしていくという構成が鮮やか。



<<ストーリー>>

1930年代の上海。ディン・リクは、憧れの女性ティンティンがギャングにさらわれそうになったところを助けた。だが、そのために、ギャングのボスであるウィンの恨みを買ってしまうことになった。そんなある日、リクは、アーカンとな名乗る行き倒れの男を助けた。
親友となったリクとアーカンは、ウィンのアジトに殴り込みをかけ、組織を潰した。ティンティンの父ファンは、ウィンと敵対する組織のボスだった。ウィンを倒したアーカンは、ファンに気に入られ、彼の下で働くことになった。リクは、ティンティンとの結婚をファンに許されるが、その時、アーカンとティンティンが深い関係であることを知ってしまった。
遡ること一年前。ティンティンは満州を旅行中に、当時、脱走兵だったアーカンと出会っていた。ティンティンは、上海で何者かに追われていたアーカンと再会し、彼の本名がホイ・マンカンであることを知った……。



<<キャスト>>

[ホイ・マンカン]
レスリー・チャン

[ディン・リク]
アンディ・ラウ

[ファン・ティンティン]
ニン・チン

[リュウ・ソーホワン]
チョン・ウソン

[女殺し屋]
アルメン・ウォン・プイハ (アルメン・ウォン)

[ライマン]
アマンダ・リー

[ファン・キンユー]
ウー・シンクオ

[ラウ]
ラウ・シュン



<<スタッフ>>

[監督]
プーン・マンキ

[製作]
ツイ・ハーク

[製作総指揮]
チャールズ・ヒョン
ティファニー・チェン

[脚本]
プーン・マンキ
サンディ・ショウ

[撮影]
プーン・ハンサン

[音楽]
ウィリアム・ウー

[美術/衣装デザイン]
ブルース・ユー