異常性格の警官に生活を踏みにじられる恐怖を描くサイコ・サスペンス。
不法侵入
UNLAWFUL ENTRY
1992
アメリカ/日本
117分
カラー
<<解説>>
90年代のサイコ・ホラー・ブームの中で、様々な恐怖のシチュエーションが考えられてきた。夫の常軌を逸した愛情を描いた『愛がこわれるとき』、下宿人からの執拗な嫌がらせを描いた『パシフィック・ハイツ』、ベビーシッターの復讐を描いた『ゆりかごを揺らす手』などなど。一連のサイコもの中で特に多かったシチュエーションは、異常者と同じ屋根の下、というものである。本作に登場する異常者は、普段、主人公たちと一緒に暮しているわけではないが、理由があれば人の家に出入りしてもお咎めなしという立場にいる点では、前者のシチュエーションにならっている。
家に土足で上がりこんで人の生活を蹂躙していくだけでも空恐ろしいが、それに加えて、異常者の職業が市民を守ることを職務とするはずの警官というところが理不尽。警察力も頼れないというのは、ある意味、ストーカーとしては最悪最強である。警官を演じるのは個性派俳優レイ・リオッタで、無表情に徹した芝居で内に秘めた異常性を表現。本作以降、サイコパスは彼の十八番となった。
<<ストーリー>>
高級住宅地に暮すマイケルとカレンは、家に強盗が入ったことをきっかけに、警官のピートと親しくなった。だが、マイケルはピートの異常性に気付き、彼と距離を置くようになった。
やがて、ピートはカレンに惹かれるようになり、マイケルのことを敵対視し始めた。ピートは勝手に家に出入りするようになり、怒ったマイケルはピートの同僚であるロイに相談。だが、ピートは注意してきたロイを殺してしまうだった……。
<<キャスト>>
[マイケル・カー]
カート・ラッセル
[ピート・デイヴィス]
レイ・リオッタ
[カレン・カー]
マデリーン・ストウ
[ロイ・コール]
ロジャー・E・モーズリー
[ロジェー・グレアム]
ケン・ラーナー
[ペニー]
デボラ・オフナー
[ジェローム・ルーリー]
カーメン・アルジェンツィアノ
[ラッセル・ヘイズ]
アンディ・ロマーノ
[アーニー・パイク]
ジョニー・レイ・マクギー
[レオン]
ディーノ・アネロ
<<スタッフ>>
[キャスティング]
ジャッキー・バーチ
[音楽作曲]
ジェイムズ・ホーナー
[衣装デザイン]
エイプリル・フェリー
[編集]
カーティス・クレイトン
[美術]
ローレンス・G・ポール
[撮影]
ジェイミー・アンダーソン
[ライン・プロデューサー]
ジーン・レヴィ
[原案]
ジョージ・D・パットナム
(ジョージ・パットナム)
ジョン・キャッチマー
ルイス・コリック
[脚本]
ルイス・コリック
[製作]
チャールズ・ゴードン
[監督]
ジョナサン・カプラン