取り逃がした麻薬密売組織のボスを追いフランスヘ渡ったポパイ刑事が、
麻薬密輸ルート“フレンチ・コネクション”の核心に迫る!
ニューヨークからマルセイユへ舞台を移した続編。
フレンチ・コネクション2
FRENCH CONNECTION II
1975
アメリカ
119分
カラー
<<解説>>
ジーン・ハックマンは、その仕事の選ばなさから数多くの作品に出演し、近年は“お決まりの悪役”(本人曰く)としても活躍している派優である。たとえ名前を知らなくても、彼ほど顔なじみがある俳優はいないだろう。長年の実績と地位がありながら、監督や製作にはまったくと言って良いほど手を出していない役者馬鹿だが、代表作と言えるものは少なく、まず挙げられるのが、執念の刑事ポパイで迫真の演技を見せた「フレンチ・コネクション」シリーズである。
続編の予定はなかった前作は、一作で一応の完結はしているが、「ラストで組織のボスに逃げられている」、「事件の核心がフランスにある」といった未解決事項が残されていたため、ヒットを受けて二番煎じ的に作られたような似非続編とは違い、本作は必然性のある内容になっている。前作のニューヨークから舞台を移し、組織のボス、シャルニエを逮捕するため、遠路はるばるマルセイユに乗り込んでいくというストーリーも、ポパイ刑事の執念深さに基づいているのである。
マルセイユくんだりまでいったものの、その性格ゆえに歓迎されないのがポパイ刑事。地元警察に厄介者扱いされるという四面楚歌という状況の中、追い討ちをかけるように組織に捕らわれ、ヤク漬けにされるという救いようの無い展開。だが、これによって、社会的正義に私怨が加わり、いよいよポパイ刑事の強行捜査も常軌を逸していくのである。はたして、シャルニエとのリベンジの行方は……。麻薬を打たれ、もがき苦しむ主人公の姿が凄まじい。もちろん、ポパイ刑事がホシを追って走るシーンもパワーアップ。前作にも勝るとも劣らない迫力のある続編となった。
<<ストーリー>>
ニューヨーク警察の刑事、ポパイことドイルは、ヘロインの密輸経路“フレンチ・コネクション”を辿り、マルセイユにやってきた。麻薬密売組織のボス、シャルニエを追つめることがドイルの目的だったが、仕事に熱心すぎる彼は、一緒に捜査をすすめる地元警察のバルテルミー警部らにとって、手を焼く相手だった。
すっかり邪魔者扱いとなったドイルには、刑事から行動を監視され、どこに行くにも尾行がつくことになった。自由に行動できなくなったドイルは、刑事の監視を解いてもらい、マルセイユ警察を頼らずに一人で捜査をすすめることに。だが、一人で行動したことが災いとなり、ドイルはシャルニエの手下に襲われ、どこかのホテルに連れ去られるれることに。そして、監禁されたドイルは、シャルニエの部下ジャックからヘロインを注射され続けたのだった。
やがて、ドイルは解放されるが、その時、彼はヘロイン中毒で廃人同然となっていた……。
<<キャスト>>
[ドイル]
ジーン・ハックマン
[アラン・シャルニエ]
フェルナンド・レイ
[バルテルミー]
ベルナール・フレッソン
[ジャック]
フィリップ・レオタール
[ブライアン将軍]
エド・ローター
[ミレット]
シャルル・ミロ
[ラウール]
ジャン=ピエール・カスタルディ
[老婦人]
キャスリーン・ネスビット
<<スタッフ>>
[脚本]
アレクサンダー・ジェイコブス
ロバート・ディロン
ローリー・ディロン
[原案]
ロバート・ディロン
ローリー・ディロン
[製作]
ロバート・L・ローゼン
[監督]
ジョン・フランケンハイマー
[編集]
トム・ロルフ
,A.C.E.
[音楽作曲/指揮]
ドン・エリス
[撮影]
クロード・ルノワール
[美術]
ジャック・サルニエ
<<プロダクション>>
[製作]
20世紀フォックス・フィルム