離婚した中年男女がセレブの仲間入りをしようと奮闘する様を描くシニカル・コメディ。

セレブリティ

Celebrity

1998  アメリカ

113分  モノクロ



<<解説>>

『タイタニック』直後のディカプリオがヨゴれ役で出演(まるで主演のように宣伝されていたが、チョイ役)したことが話題になったように、アレン映画への出演はスターのステータスになっている。そんな現実をアレン自信がパロディにしたのか、今回はいつにも増して、中味の伴わない上昇志向をからかった作品になっている。
人生に刺激を求めて迷走していく主人公の姿を滑稽に描くのはアレンの十八番だが、今回は芸能界が舞台なだけにセックスがらみのエピソードが満載。ここぞとばかりにシモネタが爆発していて、最近のアレン映画にはない下世話な面白さがある。欲望のままに突き進んだ主人公と、成行きに身を任せた元妻。さて、二人がそれぞれに迎える結末とは?
主人公に扮するのはケス・ブラナー。いままでアレンが自演してきたものとほとんど変わらないキャラクターを他人に演らすことの意味はともかく、アレンの芝居を完璧にコピーしたブラナーの芝居に注目したい。



<<ストーリー>>

中年の旅行ライター、リーは高校の同窓会に出席したことをきっかけに、生き方を変えようと決意。長年連れ添った妻ロビンと離婚すると、より良いセックスライフを送るために、女優たちに近づいていった。
一方、ロビンは身勝手な夫への怒りを静めるため療養所に向い、そこで出合った友人の勧めで美容整形を受けることにした。手術台の上で順番をまっていたちょうどその時、医院にテレビの取材がやってきた。ロビンは、手術前の自分の顔を誉めてくれたプロデューサのトニーと意気投合し、一緒にテレビ番組を作ることになった。
美人の恋人ボニーを手に入れたリーは、以前書いた映画の脚本を人気スターのブランドン・ダロウに売り込みに向かった。だが、セックスの複数プレーを強制されただけで、追い返されてしまった。リーは脚本は諦め、書きかけの小説を完成させることにした。
テレビレポータとして成功したロビンは、トニーにプロポーズされて有頂天に。だが、自分が理想とは違う嫌なタイプの女性になっていることや、トニーにこれといって欠点がないこにとを悩み、結婚式をすっぽかしてしまった……。



<<キャスト>>

[デイヴィッド]
ハンク・アザリア

[リー・サイモン]
ケネス・ブラナー

[ロビン・サイモン]
ジュディ・デイヴィス

[ブランドン・ダロウ]
レオナルド・ディカプリオ

[ニコル・オリヴァー]
メラニー・グリフィス

[ボニー]
ファムケ・ヤンセン

[ルーパス医師]
マイケル・ラーナー

[トニー・ガーデラ]
ジョー・マンテーニャ

[売春婦]
ベベ・ニューワース

[ノラ]
ウィノナ・ライダー

[スーパーモデル]
シャーリーズ・セロン

[カトリック保養所の司祭]
ディラン・ベイカー

[ロビンの友人シェリル]
ケイト・バートン

[アイリス]
パティ・ダーバンヴィル

[プレミアのTVレポーター]
カレン・ダフィ

[エレインの出版パーティの客]
ネッド・アイゼンバーグ

[ロビンの友人ヤン]
モニケ・ファウラー

[ジョン・パパダキス]
アンドレ・グレゴリー

[エヴリン・アイザック]
アリソン・ジャニー

[ルーパスのオフィスのTVレポーター]
デブラ・メッシング

[ブルース・ピショップ]
アイザック・ミズラヒ

[ヴィッキー]
グレッチェン・モル

[監督]
グレッグ・モットーラ

[フィリップ・ダトロフ]
ラリー・パイン

[ホテルの警官]
スティーヴン・ランダッツォ

[ダロウの取り巻き]
サム・ロックウェル

[霊媒師]
アイダ・タートゥーロ

[ディー・バーソロミュー]
セリア・ウェストン

[オフ・オフ・ブロードウェイの監督]
ジェフリー・ライト



<<スタッフ>>

[キャスティング]
ジュリエット・テイラー
ローラ・ローゼンタル

[衣装デザイン]
スージー・ベインジガー

[編集]
スーザン・E・モース ,A.C.E.

[美術]
サント・ロクァスト

[撮影]
スヴェン・ニクヴィスト ,A.S.C.

[共同製作]
リチャード・ブリック

[企画]
ジャック・ローリンズ
チャールズ・H・ジョフィ
レッティ・アロンゾン

[製作総指揮]
J・E・ボーケア

[製作]
ジーン・ドゥマニアン

[脚本/監督]
ウディ・アレン



<<プロダクション>>

[製作]
ジーン・ドゥマニアン