博物館の闇の中から現れた未知の生命体が人々に襲いかかる。
SFパニック・ホラー。
レリック
THE RELIC
1997
アメリカ/イギリス/ドイツ/日本/ニュージーランド
110分
カラー
<<解説>>
D・プレストン&L・チャイルドのSFミステリー小説の映画化。当時、注目されていたバイオテクノロジーを取り入れたストーリーが衝撃的だった。前半は、警察が殺人事件の容疑者を追いつめたり、博士がレリックの秘密に迫っていくというサスペンス。後半は、密閉された博物館の暗闇の中でのモンスターとの死闘を描くパニック・ホラー。
モンスターの存在の説明として、ホルモンの影響により遺伝子が飛躍的に変化するという「カリスト進化」なる学説が飛び出し、多少ややこしいことになってくるが、要は『エイリアン』の亜流作の一つ。やはり、密室でモンスターが襲ってくるという恐怖描写がいちばんの売りなのである。
『エイリアン』の亜流の数多くは映像が残念な結果で終わってしまうもの(例えば『リバイアサン』とか)。しかし、今回は自ら撮影監督もこなす映像派のハイアムズだけあり、映像がストーリーに追いついていところが素晴らしい。中盤の山場である館内のパニック・シーンはなかなかの迫力だ。ついに姿を現したレリックが大暴れをするクライマックスの戦闘シーンは、画面が暗いので、消灯しての観賞がおすすめ。
<<ストーリー>>
南米の貨物船がシカゴ沖に漂着。乗員は全員殺されていた。この謎めいた事件捜査を担当したダガスタ警部補は、被害者の頭から脳下垂体が抜き取られているのを見つけた。貨物船に乗せられていた木箱は、歴史博物館へ送り届けられた。だが、そこでも船で起きたのと同様の殺人事件が発生した。荷物の送り主は南米へ調査に向かっていた博物館に勤務するホイットニー博士だったが、本人は行方をくらましたままだった。
ホイットニーの同僚であるマーゴ博士は木箱の中に残されていた植物の葉を分析。その結果、葉に脳下垂体で作られるホルモンが多量に含まれていることを知った。その葉は、怪物“レリック”の伝説のあるアマゾン奥地の村で採取されたものだった。葉を食べた昆虫が爬虫類に変化することをした発見したマーゴは、ホルモンにより生物が「カリスト進化」を起こしたと結論づけた。「カリスト進化」を起こしたために、脳下垂体のホルモンを求め続けるようになった生物こそ、伝説のレリックだったのだ……。
<<キャスト>>
[マーゴ・グリーン博士]
ペネロープ・アン・ミラー
[ヴィンセント・ダガスタ警部補]
トム・サイズモア
[アン・カスバート博士]
リンダ・ハント
[アルバート・フロック博士]
ジェイムズ・ホイットモア
[ホリングスワース刑事]
クレイトン・ローナー
[グレッグ・リー]
チ・モイ・ロウ
[ジョン・ホイットニー]
ルイス・ヴァン・ベルゲン
[ブライスデイル夫人]
コンスタンス・タワーズ
[ブライスデイル氏]
フランシス・X・マッカーシー
[ズウィージク医師]
オードラ・リンドリー
[マクナリー]
ジョン・カペロス
<<スタッフ>>
[監督/撮影]
ピーター・ハイアムズ
[製作]
ゲイル・アン・ハード
サム・マーサー
[製作総指揮]
マーク・ゴードン
ゲイリー・レヴィンソン
[原作小説]
ダグラス・プレストン
リンカーン・チャイルド
[脚本]
エイミー・ホールデン・ジョーンズ
ジョン・ラッフォ
リック・ジャッファ
アマンダ・シルヴァー
[音楽]
ジョン・デブニー
[美術]
フィリップ・ハリソン
[編集]
スティーヴン・ケンパー
[衣装デザイン]
ダン・レスター
スタン・ウィンストン
[クリーチャー・エフェクト]
スタン・ウィンストン
[特殊効果]
VIFX
[キャスティング]
ペニー・ペリー