「スター・ウォーズ」旧3部作の第3編(第6話)の改訂版。
ジェダイの騎士ルークとダース・ベイダーの決着を描く。

スター・ウォーズ
ジェダイの復讐
特別篇

STAR WARS
Episode VI - RETURN OF THE JEDI
Special Edition

1997  アメリカ

135分  カラー



<<解説>>

大河ロマン「スター・ウォーズ」のエピソードの6番目にあたり、完結編となる作品。当初、存在が仄めかされていたエピソード7〜9は現時点では製作される予定はない。
前作までは、登場人物たちがそれぞれ別行動をとり、それぞれのエピソードを同時的に描くという構成だったが、今回は最終作にふさわしく、おなじみのキャラクターを勢ぞろいさせ、彼らが力を合わせてひとつの目的に向かっていく様が描かれていく。
ストーリーは主に二つのパートに分かれている。ジャバの手に落ちていたハン・ソロの救出作戦を描く前半は、前作のストーリーからの橋渡し的なパートとなっている。再建されたデス・スターの破壊作戦を描く後半は、前二作のクライマックスからいいとこどりしたようなパートで見どころが満載。森の中で繰り広げられるスピーダーバイクのチェイスシーンはスピード感満点で、後のエピソード1でもポッド・レースとして再現されている。ついに迎えるクライマックスは森、宇宙、デス・スターの三箇所を股にかけた大スケールで展開。縦横に交錯する思惑と逆転につぐ逆転劇が高揚感を高める。
反乱軍と帝国軍の戦争を背景とし、全編を通したルークとダース・ベイダーの間の親子の確執のドラマも完結を迎える。前作までは悪の権化として描かれていたベイターも、今回ばかりは、上司と部下と家族の三者の間で苦悩する中間管理職の悲哀のようなものを漂わせていて、とても切ない。結局、ヒーローとしての魅力は、若さだけのルークより、影を纏うベイダーの方が強いようで、後に製作されたエピソード1〜3を合わせると、「スター・ウォーズ」=ベイダーの一代記といった物語となった。
前二作と同様に「特別篇」として、SFXによるシーンのリニューアルや補足が施されている。前半ではアリ地獄のような怪物サルラックの描写が強化、さらに、ラストシーンも追加されている。



<<ストーリー>>

ルーク・スカイウォーカは、悪党ジャバ・ザ・ハット友人ハン・ソロを救うため、故郷の惑星タトゥイーンへ戻った。一方、皇帝とベイダー卿率いる帝国軍は宇宙要塞デス・スターの再建を進めていた。第2デス・スターが完成することになれば、レイア姫率いる反乱軍は大打撃を受けることになるだろう。
C−3POとR2−D2の二体のドロイドがルークの使いとして、ジャバの屋敷を訪ねた。二体はルークからの親善のしるしとして、ジャバに献上されることになったが、その時、賞金稼ぎが屋敷に現れた。ジャバはチャーバッカを捕獲してきた賞金稼ぎを認め、彼を屋敷に招くが、その正体はレイアだった。レイアはカーボン(炭素化)凍結されたソロを救い出すが、ジャバに見つかり、ソロと一緒に捕まってしまった。
続いて、ジャバの屋敷にルークがやってきた。ルークはけしかけられた怪物を倒すが、かえってジャバを怒らせてしまい、ソロたちと一緒に処刑されることに。ルークたちは連れて行かれたのは、デューン・シー(砂の海)の大穴カークーン。ルークは、大穴に巣を作る怪物サルラックの餌にされかけるが、一転、反撃に出た。その瞬間、レイアは油断していたジャバを絞め殺し、ソロは一緒に捕まっていた親友ランド・カルリジアンを救い出したのだった。
ジャバのもとから脱したルークはマスター・ヨーダの待つダゴバに戻り、一方、レイアやソロは反乱軍の基地へ向かった。その頃、建設中のデス・スターでは、皇帝とベイダー卿がルークをフォースのダーク・サイド(暗黒面)へ引き入れようと企んでいた。
ダゴバの森の中、自分の死期が間近であることに気付いたヨーダはルークに向かい、ベイダーとの対決がジェダイの騎士への道であることを説いた。また、ヨーダは、怒りや恐れが己をダーク・サイドへ向かわせることになる、と警告した。そして、最後に、レイアがもう一人スカイウォーカーであることを明すと、息を引き取った。つまり、レイアはルークの妹だったのだ。意外な運命に思い悩むルークの前にオビ=ワンのゴーストが現れた。オビ=ワンも、ベイダーとの戦いが運命であることを告げた。だが、善の心を失った者とは言え、実の父を殺すことはルークにはためらわれるのだった。
反乱軍の基地では、デス・スターを完成前に破壊するための作戦が練られていた。スパイからの報告によれば、デス・スターは森の月エンドアの軌道上を周回しているという。デス・スターは強力な防御シールドによって守られていて手出しが出来ないが、エンドア上のシールド発生装置を破壊すれば、メイン反応路への攻撃のチャンスが得られることになる。シールド発生装置の破壊工作にはルーク、ソロ、レイア、チューバッカと二体のドロイドが向かうことになり、一方、デス・スターの攻撃の指揮はランドが執ることになった。
ルークたちは帝国軍から奪った船タイディリアムで帝国軍の司令艦に近づき、エンドアへの突入の要求を出した。ベイダーはルークのフォースを感じ取っていたが、あえて彼らの侵入を許した。ルーク一行はエンドアの森に降り立って間もなく、この森の住人である小さな生物イウォークたちに捕まってしまうのだった……。



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