青年の目の前に空から天使が振ってきた。
天使と青年が恋をしたことから巻き起こる騒動を描くファンタジー。
天使とデート
DATE WITH AN ANGEL
1987
アメリカ
105分
カラー
<<解説>>
「自分だけの理想の恋人が欲しい」という夢は男女問わず持っているもの。しかし、現実的には理想の恋人などというものはありえず、しばしば人はそれを空想の対象へ求めることになる。この想像は、「未知の存在との邂逅」というファンタジーと相性がぴったりで、現実にありえないものが恋人として目の前に現れるというシチュエーションはラブコメの定番のネタとなっていている。例えば、男性であれば、海から美しい人魚が現れたり、デパートでスタイル抜群のマネキンと出会ったり。あるいは、女性であれば、過去から勇ましい騎士がやってきたり、未来から理想の男性がやってきたり。このような同じ発想の数多くの映画が数多く作られ、“理想の恋人”という夢を叶え続けている。
さて、本作はタイトルの通り、主人公の青年の前に恋人役として天使が舞い降りてくる。天使のイメージというと、宗教画に描かれているような幼児が一般的だが、ここに登場する天使はその定番のメージを残したベビーフェイスの女の子という設定。泣き虫とあどけない仕草で主人公を困らせる姿は、羽毛でフワフワした衣裳と相俟り、とにかく可愛らしい。もちろん、天使であるから空を飛ぶ場面もあり、『スターウォーズ』のリチャード・エドランドが手がけたファンシーなSFXによって最高に美しく表現されている。
ストーリーはというと、この手のファンタジーでは定番のプロットではあるが、主人公と天使の二人だけの世界を描くのではなく、「現実世界に天使が現れたら」というシチュエーションでの騒動を描きながら、二人のロマンスを盛り上げていく。マスコミや商売に利用されそうになる天使を主人公が守ろうとしたことで、二人の距離が近づいていくいうドキドキの展開。追跡劇の果てには、天使という設定を活かした素敵なラストが待っている。
<<ストーリー>>
社長令嬢パティと婚約したばかりの青年ジムの家のプールに空からエンジェルが墜落して来た。翼が折れたエンジェルを手当したジムは彼女を家にかくまっていたが、すぐに悪友のジョージたちやパティに見つかってしまった。
ジョージたち悪友三人はエンジェルで金儲けしようと企んだ。一方、パティはジムがエンジェルと浮気したと思い込んで大激怒。ジムとパティが喧嘩している隙に、ジョージたちはエンジェルをさらい、マスコミに大々的に発表してしまった。
記者会見からエンジェルを救い出したジムは、彼女と二人で森の中の小屋へ逃げ込むが……。
<<キャスト>>
[ジム・サンダース]
マイケル・E・ナイト
[パティ・ウィンストン]
フィービー・ケイツ
[エンジェル]
エマニュエル・ベアール
[エド・ウィンストン]
デイヴィッド・デュークス
[ジョージ]
フィル・ブロック
[ドン]
アルバート・マックリン
[レックス]
ピーター・コワンコ
[ベン・サンダース]
ヴィニー・アーギロ
[グレイス・サンダース]
ビビ・ベッシュ
[ロンダ]
シェリル・A・ポラック
<<スタッフ>>
[監督/脚本]
トム・マクローリン
[製作]
マーサ・シューマカー
[製作補]
ホセ・ロペス・ロデロ
[撮影]
アレックス・トムソン
[視覚効果製作]
リチャード・エドランド
[音楽]
ランディ・カーバー
[キャスティング]
ファーン・シャンピオン
パメラ・バスカー
リビー・ファーサーストン
マーサ・ワルデン