宇宙で蜘蛛の実験を行っていたスペースシャトルが墜落。
巨大化した蜘蛛が人々を襲いはじめる。
SFXパニック。

スパイダーズ

( スパイダーズ 宇宙から来た巨大グモ )

SPIDERS

2000  アメリカ

94分  カラー



<<解説>>

人間に嫌われる生き物の代表であり、パニック映画の題材にもされてきたヘビとクモ。どちらも毒を持つ種類があり、嫌われ方も似ているのだが、ヘビ映画というものは少なく、クモ映画ばかりが作られてきた。ヘビが宗教上忌まれているからか、操演が難しいからか、本物を扱いにくいからか、そのいずれの理由かどうかは分からないが比較的クモの方がよく使われるようだ。これまでに『ジャイアント・スパイダー 大襲来』、『アラクノフォビア』など、定期的にクモ映画が作られている。
数あるクモ映画の系譜に新たに加わることになった本作だが、B級作品であるからして、脚本やSFXのクオリティは推して計るべし。そもそも、巨大クモが暴れるという話自体がデタラメもいいところなので、出来を云々するより、楽しくツッコミながら観るのが有意義というものだろう(学生ごときにあっさり侵入されてしまう秘密基地って…)。
巨大クモ等のSFXは『スクリーム』のKNBが手がけているが、予算の都合か、登場するのは一匹だけで、その大きさも中途半端。しかし、その一匹のクモを、どうにか工夫を凝らして十二分に使いきったストーリー展開は健闘賞もの。『エイリアン2』風の基地内の攻防戦に続くクライマックスが痛快だ。
2000年6月の公開からわずか四ヶ月後の10月29日に「日曜洋画劇場」でテレビ初放映。さらにパワーアップした巨大クモが暴れ回る続編も作られた。



<<ストーリー>>

大学生マーシーは宇宙人オタク。ある日、彼は、新聞部の仲間であるジェイクとスリックを誘い、謎の施設エリア21へ侵入した。特ダネを狙った三人だったが、その時、目の前にスペースシャトルが墜落してきた。シャトルの中にあったのは無残に傷つけられた飛行士たちだった。
飛行士の中に一人だけ生存者がいたが、すぐに、何者かによって回収されていった。マーシーたちは生存者を救出するため、施設の建物に潜入した。生存者は発見されるが、その体内からなんと蜘蛛が出現。蜘蛛に襲われたジェイクとスリックが死んでしまった。
友人を失ったマーシーの前に、政府のエージェントを名乗るマーフィが現れた。彼は、蜘蛛の卵を人体に産みつけて繁殖されるという、恐ろしい実験が行なわれていたことを打ち明けた……。



<<キャスト>>

[マーシー・アイアー]
ラナ・パリラ

[ジョン・マーフィ]
ジョッシュ・グリーン

[スリック]
オリヴァー・マクレディ

[ジェイク]
ニック・スワーツ

[エージェント グレイ]
マーク・フェラン



<<スタッフ>>

[監督]
ゲイリー・ジョーンズ

[製作]
ボアズ・デイヴィッドソン
ダニー・ラーナー

[製作総指揮]
ダニー・ディムボート
アヴィ・ラーナー
トレヴァー・ショート

[脚本]
ジェイス・アンダーソン
アダム・ギーラッシュ

[撮影]
ジャック・クーパーマン

[特殊メイク/クリーチャー効果監修]
ロバート・カーツマン

[特殊クリーチャー効果]
グレゴリー・ニコテロ

[特殊効果]
KNB EFX

[音楽]
ビル・ワンデル

[キャスティング]
キャシー・ヘンダーソン=マーティン
レベッカ・キロズ
ドリ・ザッカーマン