騙されて貨物船に乗せられたチャーリーが仲間の水夫を巻き込んで騒動を起こす。
チャップリンの
船乗り生活
(
船乗り生活
)
(
チャップリンの舟乗り生活
)
SHANGHAIED
1915
アメリカ
30分
モノクロ
サイレント
<<解説>>
今回のチャーリーは、騙されて貨物船で働かされるはめに。ところが、ひどい目にあうのは、騙した手配屋や仲間の水夫たちのほうで……。船上を舞台にチャーリーが、船倉や厨房で巻き起こすドタバタを描いた作品だが、陰謀あり、ロマンスあり、大団円ありの充実の内容。30程度の短編して、すでにアドベンチャー映画に必要な要素がすべてそろっているところに、チャップリンの天才ぶりが窺われる。実際に船の上での撮影された部分もあるが、キャビンの場面は揺れるセットで撮られているところに注目。チャーリーが船酔いになる終盤ではカメラの方を左右に揺らして、揺れをオーバーに表現している。ちなみに、チャーリーの服装は、途中からいつものタキシードからセーラー服にお色直し。
<<ストーリー>>
保険金目当ての船主の依頼で貨物船を沈めることになった船長は、相棒の手配師に水夫を調達するよう命じだ。一方、船主の娘エドナとの仲を父親に裂かれた放浪紳士チャーリー。落ち込んでいた彼に声をかけたのは、先ほどの悪徳手配師だった。貨物船が沈められるとも知らず、手配屋に協力したチャーリーは、次々と連れてこれる水夫の頭をハンマーで殴りつけ、首尾よく貨物船に放り込んだ。が、チャーリー自身も騙されて水夫の仲間入りに。
チャーリーは働くことが大嫌いだったが、船長と手配屋に脅かされ、仕方なく荷積みの作業の監督をすることに。チャーリーのデタラメな指示のせいで、クレーン釣られた水夫たちは海に転落。あわや溺れかけるのだった。一方、エドナはチャーリーとの仲を許してもらえないことに抗議して、父親の船で密航を計画。その船こそ、沈められる予定の貨物船だった。置手紙で娘の家出を知った船主はボートで出航した貨物船を追った。
今度、チャーリーに与えられた仕事は厨房で料理人の手伝い。ところが、出来上がったスープはあまりに不味く、船長に怒鳴りつけられるのだった。一仕事を終えたチャーリーは食卓に着いて食事にありついた。ところが、ポークを食べている最中に船酔いに襲われ、船の上を右往左往……。
<<キャスト>>
[浮浪者]
チャーリー・チャップリン
(チャールズ・チャップリン)
[船主の娘]
エドナ・パーヴィアンス
[船主]
ウェズリー・ラグレス
[船長]
バド・ジェイミソン
[手配師]
ローレンス・A・ボウルズ
[騙された水夫]
ビリー・アームストロング
[騙された水夫]
パディ・マクガイア
[騙された水夫]
レオ・ホワイト
[キャビンボーイ]
フレッド・グッドウィン
[料理人]
ジョン・ランド
<<スタッフ>>
[監督/脚本]
チャールズ・チャップリン
[製作]
ジェシー・T・ロビンス
[撮影]
ロリー・トザロー
[製作]
エッサネイ・フィルム