土曜登校の罰を受けた五人の高校生が過ごす、長い一日を描く青春ドラマ。

ブレックファスト・クラブ

THE BREAKFAST CLUB

1985  アメリカ

97分  カラー



<<解説>>

ファミリーもののプロデューサーや脚本家として活躍するヒューズが、初期に撮った傑作青春映画。学校という限られた空間の中での徹底した人間描写は観ていての引き込まれものがある。五人が交わす会話がとにかく魅力の作品で、人間同士の理解の過程を丁寧に描いていく。まず、出会ったはじめのころの会話はぎこちない。自分は何者を演じればよいのか迷い、取りあえず大人に与えられたレッテル通りの言動をとってみる五人。相手に探りを入れる中盤の会話はとりとめなく、禅問答の様相を呈してくる。自分の中にある色々な引き出しを開けてみて、どれがこの場の自分に相応しいか試しているのだ。自分が集団の中で何者を演じるか――もしかすると、それこそ「自分とは何か」という問いに対する答えなのかもしれない。



<<ストーリー>>

土曜の朝の高校に、“秀才”のブライアン、“スポーツマン”のアンディ、“のろま”のアリスン、“お嬢さん”のクレア、“不良”のジョンが登校してきた。それぞれに問題を起こし、懲罰を受けるためにヴァーノン先生に呼び出されたのだ。先生は図書室に集めた五人に、「自分とは」というテーマで作文を書くよう言いつけて、去っていった。
五人は先生がいないのをいいことに、作文を書かずにダラダラと過ごしていたが、ジョンが呼び出しの理由を聞き出そうとクレアにしつこく迫った。腹を立てたアンディがジョンに注意をしたことから喧嘩が始まってしまうが、殴り合いになりかけたところで休戦に。
五人は気晴らしに、ジョンのロッカーに隠してあるマリファナを取りに行った。ところが、図書室に戻る途中で先生に見つかり、他の四人を庇ったジョンだけ捕まってしまった……。



<<キャスト>>

[アンディ(アンドリュー)]
エミリオ・エステヴェス

[ブライアン]
アンソニー・マイケル・ホール

[ジョン]
ジャド・ネルソン

[クレア]
モリー・リングウォルド

[ヴァーノン]
ポール・グリーソン

[アリスン]
アリー・シーディ

[カール]
ジョン・カペロス

[クラーク氏]
ロン・ディーン



<<スタッフ>>

[監督/脚本]
ジョン・ヒューズ

[製作]
ジョン・ヒューズ
ネッド・タネン

[製作総指揮]
ギル・フリーセン
アンドリュー・メイヤー

[撮影]
トーマス・デル・ルース

[音楽]
キース・フォーシー

[編集]
デディ・アレン

[キャスティング]
ジャッキー・バーチ