死刑囚と付き添い人の修道女の交流を描く社会派ヒューマンドラマ。
デッドマン・ウォーキング
DEAD MAN WALKING
1995
イギリス/アメリカ
122分
カラー
<<解説>>
実在の修道女ヘレン・プレジャンが死刑囚の付き添い人を務めた経験を記録した著書の映画化。主演はその著書に感銘を受けたというスーザン・サランドンで、監督は彼女の夫で俳優のティム・ロビンス。題名は、囚人を処刑台まで連れて行くときに叫ぶ掛け声から。
死刑に処される人間と、それを見守る人間の姿を描いた本作は、死刑制度というデリケートな問題を扱ったということもあってか、異様な緊張感がみなぎったシリアスな内容となっている。加害者、被害者、第三者、様々な立場から事件を捉え、死刑の必要性や問題点を示していくが、制度の是非には深く触れることはない。賛成や反対では割り切れない問題であることを再認識させるに留め、あくまで観客に委ねるところには好感が持てる。ラストには、感動路線とはまったく異なる強烈なカタルシスに泣かされること必死。
<<ストーリー>>
シスター・ヘレンは、死刑囚マシュー・ポンスレットからの手紙を何度か受け取るうち、刑務所で彼と面会することになった。強姦殺人で有罪の確定していたマシューは、“死刑は不当”とヘレンに訴えたが、判決が翻がえることはなかった。ヘレンはマシューを信じ、彼の力になろうとするが、殺されたカップルの遺族、デロクロワ氏やパーシー夫妻の怒りと悲しみを知り、挫けてしまうのだった。
刑の執行日まで、ヘレンはマシューに付き添うことになったが、彼の差別的で反社会的な言動に辟易し、彼のことが信じられなくなっていった。ヘレンは友人たちともマシューの問題について意見を交わしたが、“死刑は罪”なのか、あるいは“神の救い”なのか、結論が出ることはなかった……。
<<キャスト>>
[シスター・ヘレン・プレジャン]
スーザン・サランドン
[マシュー・ポンスレット]
ショーン・ペン
[ヒルトン・バーバー]
ロバート・プロスキー
[アール・デラクロワ]
レイモンド・J・バリー
[クライド・パーシー]
R・リー・アーメイ
[メアリー・ベス・パーシー]
セリア・ウェストン
[ヘレンの母]
ロイス・スミス
[シャプラン・ファーレリー]
スコット・ウィルソン
[ルシル・ポンセレット]
ロバータ・マクスウェル
[シスター・コリーン]
マーゴ・マーティンデイル
[ベリヴュー警部]
バートン・ヘイマン
[ガイ・ギラーディ]
ラリー・パイン
[州警察官]
クランシー・ブラウン
[ウォルター・デラクロワ]
ピーター・サースガード
[ホープ・パーシー]
ミッシー・イェガー
[エミリー・パーシー]
ジェニー・クロックマル
[クレイグ・ポンスレット]
ジャック・ブラック
[ソニー・ポンスレット]
ジョン・アブラハムズ
[トロイ・ポンスレット]
アーサー・ブリッジャーズ
<<スタッフ>>
[監督/脚本]
ティム・ロビンス
[製作]
ジョン・キリク
ティム・ロビンス
ラッド・シモンズ
[製作総指揮]
ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
[原作]
シスター・ヘレン・プレジャン
[撮影]
ロジャー・A・ディーキンス
[音楽]
デイヴィッド・ロビンス
[美術]
リチャード・フーヴァー
[編集]
リサ・ゼノ・チャージン
[衣装デザイン]
ルネ・アーリック・カルファス