叔父を殺害した叔母の愛人と、彼の逃避行を手伝った娘の恋の行方を描くドラマ。

月夜の宝石

LES BIJOUTIERS DU CLAIR DE LUNE

1958  フランス/イタリア

95分  カラー



<<解説>>

スペインを舞台にしたサスペンス風のロマンス。前作『殿方ご免遊ばせ』の明るさから一変、ストーリーが暗く、それに合わせてバルドーの表情も暗いが、意外とバルドーの魅力を前面に押し出した彼女ありきの作品になっている。下着姿の場面が多く、お人形のような完璧なスタイルは男性ならずとも目の保養になるだろう。他にも、木のぼりしたり、闘牛に挑戦したりといったサービスシーンが満載なので、ファンは必見。ちなみに“月夜の宝石”とは、警察に追われている者を指す隠語。



<<ストーリー>>

ウルシュラは、スペインで暮らす叔母フロランチーヌの家へ向かう途中、ランベルトという青年を助けた。叔父のリベラ伯爵に私怨があるランベルトは、家に着くとさっそく一悶着を起こした。ウルシュラは、リベラに食って掛かるランベルトの姿に一目惚れしてしまうのだった。
祭りの日、ウルシュラとフロランチーヌが街へ出かけている間、家ではリベラがランベルトに向けて発砲していた。逆上したランベルトは、勢いあまってリベラを刺し殺してしまった。その夜、ウルシュラは、フロランチーヌがランベルトを部屋に連れ込むのを目撃し、その時はじめて二人の関係を知ることになった。
翌朝、警察が殺人容疑でランベルトを逮捕しにやって来た。だが、フロランチーヌはランベルトを庇おうとしなかった。代わりに、ウルシュラが、警察の隙をついたランベルトの逃亡を手伝うことになった……。



<<キャスト>>

[ウルシュラ]
ブリジット・バルドー

[フロランチーヌ]
アリダ・ヴァリ

[ランベルト]
スティーヴン・ボイド

[リベラ伯爵]
ペペ・ニエト

[おじ]
フェルナンド・レイ

[コンチッタ]
マルチ・フレスノ



<<スタッフ>>

[監督]
ロジェ・ヴァディム

[製作]
R・J・レヴィ

[原作小説]
アルベール・ヴィダリー 「月光の宝石商人」

[脚色]
ロジェ・ヴァディム
J・レミー

[撮影]
アルマン・ティラール

[音楽]
ジョルジュ・オーリック

[美術]
ジャン・アンドレ

[編集]
ヴィクトリア・メルカントン