末期癌を宣告された老境のガンマンの最期の時を描く西部劇。
ジョン・ウェインの遺作。
ラスト・シューティスト
THE SHOOTIST
1976
アメリカ
100分
カラー
<<解説>>
西部劇スターの代名詞、デュークことジョン・ウェインが有終の美を飾った遺作。映画のイントロでは、ウェインの主演作の名場面の数々を引用しながら、本作の主人公ブックスについて説明。これを見ると、ウェインとブックスを切り離して考えることはできなくなる。本作をブックスの物語であると同時に、役者ウェインの最期を追ったドキュメンタリーとしてみて欲しいというの意図があってこそ、このイントロなのだろう。ガンマンという十字架を死ぬまで背負わされたブックスの姿は、まさにウェイン自身なのである。ウェインが最後にこの作品選んだことも、ガンマンという虚像として死んでいくこうという彼の決意表明といってもいいだろう。ちなみに、ウェイン本人も癌で亡くなっている。
<<ストーリー>>
1901年。ネバダ州のカースン・シティに、老境のガンマン、ジェームズ・バーナード・ブックスがやってきた。原因不明の腰痛を診てもらうため、旧友の医師ホステトラーを訪ねたのだった。予想していた通り、末期ガンの宣告を受けたブックスは、未亡人ボンド・ロジャース夫人の下宿屋で最期の時を迎えることにした。
町では保安官を名乗っていたブックスだったが、ロジャース夫人と彼女の息子ギロムに正体を知られてしまい、町中の噂になってしまった。西部中に名の知れた伝説のガンマンの死が間近であることを知り、プルフォード、コッブ、スウィーニーといった若いガンマンたちが色めきたった。ブックスを放っておかなかったのは、腕に覚えのあるガンマンたちだけではなかった。記者や葬儀屋も、ブックスの名声におこがましくもあずかろうとしていた……。
<<キャスト>>
[J・B・ブックス]
ジョン・ウェイン
[ボンド・ロジャース夫人]
ローレン・バコール
[ギロム・ロジャース]
ロン・ハワード
[ホステトラー医師]
ジェイムズ・スチュワート
[スウィーニー]
リチャード・ブーン
[ジャック・プルフォード]
ヒュー・オブライエン
[コッブ]
ビル・マッキーニー
[ティビドー]
ハリー・モーガン
[ベッカム]
ジョン・キャラダイン
[セレプタ]
シェリー・ノース
[モーゼス・ブラウン]
スキャットマン・クローザース
<<スタッフ>>
[監督]
ドン・シーゲル
[製作]
M・J・フランコヴィッチ
ウィリアム・セルフ
[原作小説]
グレンドン・スワザウト
[脚本]
マイルズ・フッド・スワザウト
スコット・ヘイル
[撮影]
ブルース・サーティース
[音楽]
エルマー・バーンスタイン
[美術]
ロバート・ボイル
[衣装デザイン]
モス・メーブリー