国家機密のマイクロ・チップを狙う国際的犯罪者を、
水ぼうそうでお留守番中のメカ好き少年がやっつける!
ホーム・アローン3
原題 | HOME ALONE 3 |
製作年 | 1997
年
|
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 102
分
|
色彩 | カラー |
マコーレ・カルキン主演で大々ヒットを飛ばした「ホーム・アローン」シリーズ。その、忘れたころにやってきた第3弾。5年振りの新作であるからして、当然、カルキンは降板。彼に代わって主演の少年を演じるのは、『素晴らしき日』でデビューしたアレックス・D・リンツ。製作・脚本は御存知ジョン・ヒューズ。
アレックス少年は、そのぬいぐるみ的なかわいらしさにより、「今度の主役は女の子?」と言われたほど。カルキンの持っていた小生意気さや、小憎らしさは微塵もなし。その上、とっても賢そうで、ビデオカメラやラジコンなんかのハイテクを駆使して泥棒をやっつけるにしても、説得力がある。ただし、かわいいからと言って、侮ってはならない。アレックス少年の繰り出すいたずらは、相手が国際犯罪者というだけに、とにかく過激。高圧電流で黒焦げにしたり、屋根裏から落下させたりするのはあたりまえ。頭の上にバーベル落としたりなどは、死なない程度だった前2作のいたずらの範疇を越えている。コメディでなければ即死だ。アレックス少年のいたずらで、ダメージを受けるのは、泥棒たち限ったことじゃない。家だって、床が抜けたり便器が破壊されたりと、崩壊寸前。国際的な陰謀は防げたものの、家の修理代は誰が出してくれるんだか。
「ホーム・アローン」である以上、シチュエーションは前2作とほとんと同じであり、簡単に言えば1作目をパワーアップさせた内容だ。しかし、過去の遺物としてしまうのはもったいなく、中盤のラジコンと泥棒一味のチェイスは文句なしにオモシロい。どう見ても不利な立場のラジコンが、アレックス少年の頭脳と運で、泥棒の手をするするとすり抜けていくのが痛快で、手に汗握らされる。また、今回は、ハツカネズミやオウムなどの動物をいたずらの仕掛けに用いているところも見どころだ。
香港からサンフランシスコの空港に、ボープレをリーダーとする四人組の国際的犯罪者が降り立った。彼らは、国防省の機密の収まったマイクロ・チップをシリコンバレーで入手。レーダーで探知出来ないミサイルを作ろうとするテロ組織に売ろうというのだ。ボープレは、空港のセキュリティチェックで探知されないよう、マイクロ・チップをラジコン・カーの中に忍ばせた。だが、ラジコン・カーを入れた手提げ袋は、手違いでシカゴに住むテス夫人の手に渡ってしまった。帰宅してようやく、荷物が入れ替わっていることに気付いたテス夫人は、自分には必要のないラジコン・カーを、家の前の雪かきを頼んでいた近所の少年アレックスのお駄賃代わりにしたのだった。
テス夫人を追いシカゴに飛んだボープレ、アリス、ジャーニガン、アンガーの四人は、夫人を送ったタクシー運転手の証言を頼りに、アレックスたちの住む区画にたどり着いた。ここに立つ十四軒の家のどこかにラジコン・カーがあるはずだ、と考えたボープレたちは、一軒ずつしらみつぶしに調べることにした。
アレックスはメカと動物が大好きなちょっと変わった男の子。ハパとママには愛されていたが、姉のモリーや兄のスタンにはバカにされていた。家に帰ったアレックスは、鏡の前で、体中に発疹が出来ているのに気付いた。水ぼうそうにかかってしまったのだ。翌日、ママのカレンは、アレックスのことを心配し、彼にずっとつきそっているつもりだった。だが、急な仕事で呼ばれて、出かけなければならなくなった。一人で留守番中、退屈しのぎに外を眺めていたアレックスは、向かいのステファンさんちに侵入者を発見した。咄嗟にアレックスは警察に通報。たが、警察が駆けつけたときには、侵入者は跡も残さずに姿を消してしまった後だった。アレックスは、帰宅したカレンと一緒に警察の人にしかられてしまった。
翌日も一人で留守番することになったアレックスは、昨日と同じように近所を偵察していた。すると今度は、テスさんちに侵入者を発見。アレックスは急いで警察を呼ぶが、またしても泥棒に逃げられてしまった。アレックスは、警察やカレンから、退屈しのぎのいたずらをしていると思われてしまった。ステファンさんち、セスさんち、とくれば、順番で言えば、次はアルコットさんちが狙われるはずだ。アレックスは、泥棒が何も盗っていかないことから、彼らが何かを探していると推理した。警察はもう信じてくれそうもないので、アレックスは自分で泥棒を捕まえることにした。
さらに次の日、アレックスは、ビデオを搭載したラジコン・カーをアルコットさんちに偵察に向かわせた。アルコットさんちで、ラジコン・カーを探していたボープレは、背後に、あのラジコン・カーが迫っているのを見つけ、捕まえた。アレックスはすばやくプロポを操り、ラジコン・カーを持っていたアリスの手から脱出。ボブレーたちとのチェイスの末、アレックスは無事にラジコン・カーを回収した。一部始終を録画していたビデオテープが抜かれてしまっていてがっかりしたアレックスだったが、ラジコンの中に「空軍防衛研究所」の刻印のあるマイクロチップを発見した。
ボブレーたちが、ラジコン・カーの電波の範囲を絞り込み、アレックスの家を突き止めるにはそう時間はかからなかった。アリスは、アレックスの友達のクロビスのママを騙ってアレックスの家に電話をかけ、家にラジコン・カーがあるかどうかを確認した。電話の内容を聞いて、悪者たちに自分の家が知られてしまったことに気付いたアレックスは、堂々と戦うことを決意した。早速、アッレクスは、悪者撃退用の罠を家のあちこちに張りめぐらした。
アレックスの町に嵐が近づいていたあくる日、アレックスの戦闘が始まった。ちょうどその頃、アレックスからマイクロチップのことで連絡を受けたFBIも動き出していた。スタッキーFBI捜査官は、カレン、モリー、スタンを署に呼び、「アレックスが国際犯罪に巻き込まれている」と事情を説明した。カレンは家を出る時、テス夫人にアレックスのことを頼んでいた。だが、テス夫人はアレックスの家に行く途中でアリスにつかまってしまった。
アレックスの家の前に来たジャーニガン、アンガーは、入り口の前でさっそく電気ショックを受けて失神。玄関、窓、裏口のそれぞれから侵入しようしたボープレは、さらなる罠に過激な罠にひっかかり、ボロボロに。ボープレたちが家の中でどたばたやっている隙に、アレックスはエレベータを使って家から脱出した。屋根裏部屋から家の外に逃げていくアレックスを見かけたジャーニガン、アンガーは、家の下にあったトランポリンを使って追いかけようとするが、布を突き破って池にはまった。アリスはエレベータの存在に気付いて、それを使って追いかけようとするが、地下室まで転落した。
アレックスはテスさんちに向かい、椅子に縛られ冬の冷気に凍えていたテス夫人を救出しようとした。だが、そこにはボブレーたちが待ち伏せていた。ボープレは、アレックスにピストルを突きつけて、チップの在り処を吐かせようとした。だが、そのピストルはアレックスの家の中で、入れ替わってしまったおもちゃだった。すかさず、アレックスが取り出したピストルを見て、そっちが本物だちと思ったボープレは、一目散に逃げていった。もちろん、アレックスのピストルもおもちゃ。本物はゴミ箱に捨ててしまったのだ。
アレックスの家にFBIが到着し、彼らが長年追っていたというジャーニガン、アンガー、アリスの三人を逮捕した。アレックスは、FBIと一緒にやってきたカレン、モリー、スタンに見直された。FBIから逃げ、カマクラの中にひとり隠れていたボープレだったが、そこにもアレックスの仕掛けた罠があった。カマクラが花火で大爆発し、ボープレも逮捕されたのだった。
キャスト
アレックス
| アレックス・D・リンツ
|
ピーター・ボープレ
| オレク・クルパ
|
アリス
| リア・キルステッド
|
バートン・ジャーニガン
| レニー・フォン・ドーレン
|
アール・アンガー
| デイヴィッド・ソーントン
|
カレン
| ハヴィランド・モリス
|
ジャック
| ケヴィン・キルナー
|
ヘス夫人
| マリアン・セルデス
|
スタン
| セス・スミス
|
モリー
| スカーレット・ヨハンソン
|
タクシー運転手
| リチャード・ハミルトン
|
スタッフ
監督
| ラージャ・ゴスネル
|
製作
| ジョン・ヒューズ
ヒルトン・グリーン
|
製作総指揮
| リカルド・メストレス
|
製作補
| ニーロ・ローディス=ジャミロ
|
脚本
| ジョン・ヒューズ
|
撮影
| ジュリオ・マカット
|
音楽
| ニック・グレニー=スミス
|
編集
| マルコム・キャンベル
ブルース・グリーン
デイヴィッド・レニー
|
衣装デザイン
| ジョディ・ティレン
|
キャスティング
| ビリー・ホプキンス
スザンヌ・スミス
ケリー・バーデン
ジェニファー・マクナマラ
|